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特に問題もなく幼稚園を卒園した俺は、当たり前だが小学校に上がっても天才だった。

1周目の17年間を無駄に生きてきたわけじゃなかったからな。そこそこ勉強はできる方だったし。


中学に上がっても特に変わったことはなかった。周りの男友達と放課後に誰かの家に集まってゲームしたり、夏休みにはお泊まり会したり。普通の中学生だったよ。


高校は、家の近所の都立高を選んだ。仲良かった友達が皆その高校に進学するって言ってたから、俺もそこにした感じだ。

幸い、その高校はかなりいい場所で、俗に言うヤンキーとかもいなかったし、それなりに楽しく生活できた。ひとつ変わったことといえば、俺に付いて回ってた「天才」の2文字が自然と無くなってたことだ。ただ、そこに関してはなにも感じなかった。特に興味もなかったからな。


気付けば1周目の頃の年齢に追いついていた俺は、何不自由なく2周目の青春を謳歌していた。

1周目の時から、俺は「普通」だったんだ。友達もそこそこいて、勉強もそこそこできて…うん、普通だった。普通だと思っていた。

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