救いは私の中に

私がソファで黄昏ていると、隣に誰かが座りました。

人一人分の隙間を開けて。


下を向いていたので誰が座ったのか、すぐには分かりませんでした。


だから私は前を向きました。


しかしそこには誰もいませんでした。


だから私は上を向きました。


けれど、そこにも誰もいませんでした。


後ろは壁だったけれど、振り返ってみました。


私の肩に、ハンカチがかかっていたことに気づきました。


私は泣きました。



私の心とは裏腹に真っ青に晴れ渡る空を見上げて。


後悔を涙で洗い流すかのように。


一通り泣き終わったあと、腫れぼったい目で隣を見ました。


そこには、私のカバンが置いてあるだけでした。

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