夢の世界だ。

現実にも

ひとってね

 ヒトッテネ、イタミヲカンジナイトウゴケナイヤツモイルンダヨネ。

《人ってね、痛みを感じないと動けない奴もいるんだよね。》


 アノコハソウイウジンルイダカラ、チョットネ、ヤッテミチャッタ。

《あの子はそういう人類だから、ちょっとね、やってみちゃった。》



 ヒトッテネ、ゲンジツデオキテイルコトニメヲソムケヤスインダッテ。

《人ってね、現実で起きている事に目を背けやすいんだって。》


 ジツハゲンジツノホウガイイコトガオコッテイルッテノモタタアルミタイ。

《実は現実の方が良い事が起こっているってのも多々あるみたい。》



 ヒトッテネ、ナカマガイルトイッポフミダセルラシイヨ。

《人ってね、仲間がいると一歩踏み出せるらしいよ。》


 ツイデニ、ナカマガイルトアンシンスルシ、タノシインダヨネ。

《ついでに、仲間がいると安心するし、楽しいんだよね。》



 ……ミタイダヨ。オモシロイネェ、ユラ?

《……みたいだよ。面白いねぇ、由良?》


 サ、ソロソロカエロッカ。コレイジョウシジョウデシゴトヲサボルワケニハイカナイシネ。

《さ、そろそろ帰ろっか。これ以上私情で仕事をサボる訳にはいかないしね。》



 ン? イブキクンハッテ?

《ん? 伊吹くんはって?》


 カレナラキット、フルサトノホウガジブンニアッテルッテキヅクデショ、シゼンニ。 《彼ならきっと、故郷の方が自分に合ってるって気付くでしょ、自然に。》

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