第11話 コジロウに会う方法パート2
「なるほどな。話は分かった。でも、オレ達はどうしてもコジロウに会いたいんだ。どうすればいいか教えてくれるか?」
『はい、まず1つ目の問題は簡単にクリアできます。洞窟内でWiFi接続すればいいのです』
「うん?その最後の洞窟もWiFiエリアなの?」
『イエ違います。』
「え?どういうこと?」
『携帯型WiFiを手に入れてください』
「携帯型WiFi?そんなものが…」
前世でいうところの、ポケットWiFiみたいなものだろう。
『WiFi接続さえできれば、位置情報識別システムにより洞窟内で自分がどこにいるか分かりますし、オートマッピング機能により迷う心配がありません。』
「おー。GPSってことか。」
『また戦闘時には、私がサポートすることも可能です。』
膨大なデータを元に敵の属性に合わせて、作戦を練りアドバイスしてくれるそうだ。
「それはいいな。」
よーし、少し光が見えてきたぞ。
では、さっそくその携帯型WiFiを手に入れなきゃな。
「その携帯型WiFiはどうやったら手に入るんだ?」
『はい、お店で購入します』
「なんと、そりゃ楽勝だ。すぐに買いに行こう」
『ただし、少々価格が高くて一つ1,000万イェンします』
「うん?1,000万イェンってヒノモト国の通貨だな?どれくらいの価値なの?」
『はい、ヒノモト国民が大好きなお菓子に(とてもおいしい棒)というモノがあります。棒状でサクサクした触感なのですが、様々な味のバリエーションがあり尚且つとてもリーズナブルな値段設定です』
「(あー。アレのことだな)うんうん。それで?」
『その(とてもおいしい棒)の価格がひとつ10イェンです』
「なーーーー!!(この世界のポケットWiFiオレの年収3年分かよ)」
(気を取り直して)「それで、この世界でお金を稼ぐ方法を教えて」
『シュウさんが、お金を稼ぐためのオススメの方法は2つあります。
まず1つ目ですが、冒険者ギルドにアイテムを売る方法です。
次の2つ目は、その冒険者ギルドのクエストをクリアして報酬を受け取る方法です。』
なるほど、冒険者ギルドかー。やっとファンタジー色が出てきたな。
『そのためにまずは、冒険者ギルドに赴き冒険者登録を済ます必要があります。』
「ほう、それでその冒険者ギルドとはどこにあるの?」
すると、またまたディスプレイ上の地図にいくつかの丸印が浮かび上がる。
その中でも一際大きな丸印があった。場所は、日本で言うところの東京の辺りだ。
『ヒノモト国には、冒険者ギルドが本部1か所と支部11か所の計12か所存在します。』
「ふむふむ」
あ、現在地の近くにも支部の一つがあるな。ここならすぐ行けるんじゃ…
『シュウさんは、これから本部へ向かっていただきソコで冒険者登録をしてもらいます。その後、本部を拠点として冒険者の活動をすることを推奨します』
「ん?なんで本部なの?ココからだとそこそこ遠い気がするけど」
早く行動したいから、出来るだけ近場の支部がいいんだけどなあ。
『ハイ、本部がある場所はEDOと言いましてヒノモト国最大の都市にして首都なのですが人口が多い分、アイテムの換金率が高くまた、受注できるクエストの質と量が一番高いため、効率良く資金を稼ぐことが可能だからです』
現世と同じだな。やはり首都にヒトとモノとカネが集まるってことなんだな。
「なるほど、納得。ではそこまで行くことするよ。」
ここから7,800キロってところかな?歩くと結構かかるんだろうなあ。
『次にシュウさんの目標レベルを設定します。9尾の銀狐との戦いをシミュレートしてみます。』
と暫らく間があいた後に、また文字が表示される。
計算結果
現在のレベルでの勝率 0.09%(補正値 1.2%)
レベル30での勝率 7.8%(補正値 12.8%)
レベル40での勝率 28.9%(補正値 37%)
レベル50での勝率 45.9%(補正値 58.9%)
レベル60での勝率 63.1%(補正値 71.3%)
なるほど、レベルごとの勝率を計算してくれたのか?コレは分かりやすい。
「ありがとうアイ、それでこの補正値ってなに?」
『それは、私が戦闘に関してサポートを行ったと仮定した場合の理論値です』
あ、そういう事か。それにしてもアイは優秀な軍師のようだな。
「じゃあ、少なくともレベル50にはならないとマズいな」
あ、ところで今のレベルってどうなってるんだ?ちょっと鑑定してみよう
シュウ
勇者Lv17
種別:人族
HP143(51up)
MP203(68up)
使用可能な魔法:初級火魔法、初級風魔法、初級水魔法
コタロウ
種別:飼い猫
HP215(71up)
MP0
また少し、レベルアップしたな
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