第105話 『雪降ろし』 -のし掛かる重い重い雪を割き降ろす-

-まえがきです-

のしかかるおもいおもいゆきをさきおろす



気持ちを重苦しくさせる表現が含まれているかもしれません。

ご注意くださいませm(_ _)m


ご負担がございましたら、ブラバをお願いいたします(-人-;)



-◇◇◇◇◇-


『雪降ろし』 -のし掛かる重い重い雪を割き降ろす-


しんしんとつもる雪

わたしのやねに積もり

やがておもい根雪と成り果てる

わたしのやねはギシギシとつぶれそうな音をたてる


わたしはつぶされないように雪を降ろす

おもいおもい根雪をまえにしておもう


おもいものもやわらかいうちなら払えるのに

おもいものもかたくなるとこびりつき

なかなかにはらえない


おもいものを切り離すようにスコップをふるう

きれいな切り口になるようおもいきりよく

おもい凝り固まったゆきを切り払う


こわばりかたくなった

おもいおもいゆきの欠片たち

きりはらったなかはやわらかく

まだやさしいかんじを残している


おもいものをさっぱりとおろせば

わたしのやねも軽くなる


おもいおもいものを乗せられて

雪のおもい重みでつぶれかけていた

ゆがんでしまったわたしのやね


やがてまた雪がふりつもり

わたしのやねもまた

おもいものを背負うのだろう


それでも

いまだけは自由だ

どこにでもいける


おもいものを軽くして


どこまででも

どこまででも

飛んでいけるのだ


自由なこころをもって




-蛇足-


重苦しさに潰れそうなことがありました。

降り積もる雪に覆われるように、

固く冷たい雪に閉じ込められたような気持ちです。


いっそ全てを振り払い飛んでゆきたい。

そうかんじることもありますね(苦笑)


そうしてふり落としたおもいゆきのむかう先はどこなのか……。

切り払い捨てたおもいおもいゆきの先はどこへゆくのか……。

そんなことを考えていることもあります。


まあ、ぐちのようなものです(^_^;)



さて、

自分にとって、雪はあまり経験のあるものではありませんでした。←自分の地元は冬に乾燥して、ほとんど雪が降りません。隣り合う降雪地が肩代わりしてくれるからですね(苦笑)

冬は乾いた身を切るような冷たい風。自分の経験した冬です。



雪の風景、印象は、本の知識がほとんどです。

小説の、タニス・リー女史の『冬物語』や、マイケル・スコット・ローハン氏の『ウィンター・ワールド』。

コミックの、紫堂恭子さんの描く『辺境警備』。

そして、なんといっても『釣りキチ三平』です(^ω^)


矢口高雄先生の書く、『釣りキチ三平』物語の中での雪景色、秋田の冬の風景は、

自分のなかで、父親の実家の山の景色の冬と混じりあって、物語を書くときの冬の景色のイメージとして頭の中の世界での冬景色として定着されております("⌒∇⌒")



この詩の書き方としては、拙作で以前に書いた、『くも -のこるもの-』と同じような書き方を試していますね(^ω^)

二つのもの、おもいをひとつに集約するやり方です♪

なんとなくそうしてみました(苦笑)


口にするのはせんないこと。

でも、

口にせざるを得ないということは確かにあります。


そうした気持ち、ご笑納いただけると良いのですが(^_^;)



それでは、

読んでいただきまして、どうもありがとうございましたm(_ _)m




-あとがきです-

『釣りキチ三平』良いですね~(*´∀`)♪


雪の風景は好きです。きれいで♪

ただ、自分は冬の寒さで体調を崩しやすいので、ああした地域で生活をするのは難しいでしょうね(^_^;)←雪降ろしも大変そうですし(苦笑)


三平たちはお話の中で、降ろした雪を使ってかまくらを作り、雪におおわれた冬の生活を楽しんでおりました。

大人の感じる雪の生活。子供の感じる雪の生活。

そうした心の対比というのは、興味深く感じます。


三平たちの雪の中の楽しげな生活の様子は、

こどものころに見た自分にとっても、大人になってから見た自分にとっても、

やはり楽しそうに映ります。


ああした楽しそうな心、物事を楽しみつつ生活できる気持ちは、いつも持ち続けたいと感じました(^ω^)

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