第7話 しろくそまるせかい

朝目覚めて、

息を白くしながら起き上がり、

暖房に火を入れる



底冷えのする日だ


窓をあけると、

そこは、白く染まる世界



煙のような息


背筋が震えて、身体がかじかむ


直ぐに窓をしめてから、

白い息をはいて外をながめる




白く染まるせかい


向かいの屋根も、ちゅうしゃじょうも、

白にそめられている


鮮やかないろも、

汚れたけしきも、

しろに隠されそめられてゆく



しろいせかい


つきささるような、

つめたくすんだくうきが、

こころのよどみを、

しろくきよめてゆく



いきをしろくしながら、

せかいにとけてゆくわたし




まっしろなわたしとけしきと、



そこはしろくそまるせかい

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