白い残像 12
梅田駅に着くと、折悪しく雨が降って来た。
耕治は傘を持って来ていた。
村上は同じ職場の女性と傘に入った。
それで、耕治も信代に近づいて行った。
「安藤さん、来ないかと思ったよ」
「どうして?」
「だって、みずえちゃんのことで怒ったかと思ったよ」
「怒ったりしないわ」
「よかった」
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