白い残像 6

彼は思いきって言って見た。


「安藤さん、今日スケートへ行かない?ボクの職場から梅田スケートリンクへ行くんだよ」


「スケート?」


彼女は少しまゆをひそめた。


「私、すべれないのよ」


「すべれなくてもいいんだ。みんなすべれる人ばかりじゃないんだから。友達も誘ったらいいよ」


「そうね。行って見ようかしら」


彼は飛び上がるほど嬉しかった。


「じゃ、6時に総持寺駅で集合だよ」


「ええ。きっと行くわ。それじゃ、またね」


「うん」


彼は力強く答えた。

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