元神の適正魔法属性

今日は久々に外に出てみた。

村にいる訳では無い。ここは森だ。

村の西にある森で、奥には魔物もいるという。

まぁこんな辺境地で大した魔物も出ないだろうが。

だが、私が今日この森に来たのはその大したことの無い魔物で魔法の試し打ちをしようと思っている。

因みに人は産まれる時、固有魔力のみではなく適正魔法属性も同時に与えられる。

人間族に多く与えられるのは

・火属性

・水属性

・土属性

・風属性

・無属性

の5つだが、極稀に

・雷属性

・氷属性

の2つが与えられる場合がある。

何故稀か、それは、その属性を司る神の怠惰故だ。

そして、妖精族には主に

・自然属性

が与えられる。

後は、神族に与えられる

・聖属性

・光属性

魔族、魔神族には

・闇属性

が与えられる。

その他にも少しあったような気がするが、もう覚えてはいない。

私は転生する際、何が必要なのか分からなかったが為に全部持ってきた。

その中でも使えるものを見極めるため、

雑魚相手に試してみよう、そう思いこの森までやってきた。

因みに創造主と言っても司る属性はある。

私は火と闇の属性を司っている。



「ん?あれは…?ゴブリンか?」


ゴブリンは下級魔族の中でも一際目立って弱い。

それは秩序と公正の神【傍観神テラムノス】が全ての生物に与えた個体能力ステータスというもののせいだ。

最初こそ私もそれでは不公平だと意見したが『それでは人間族が発展するのに礎となるものがいなくなる。』と一蹴された。

人間主体なのな。


「まぁいい。適当に打ってみるか。」


取り敢えず火属性魔法か?

いや、森が燃えたら問題だ。

土属性魔法か。地形も後で直せばいいだけだしな。


「ん、【連鎖土針チェインスティンガー】」


変形した土が大きな針となりゴブリンの身体を何度も貫通する。

いつ見ても気分の良いものでは無いみたいだな。

鳥を殺した時とはまた違った心境になる。

まぁ、使った魔法が違い過ぎるのだが。


あまり攻撃する機会もないしいいだろう。

こういうのはほんとに危険な時だけだ。


────────────────────


そう心に留めるアブは地形を直すのを忘れ、

後でこっぴどく叱られた。

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