元神の探索
………嘘だろ。
あの時目が覚めてから大体3回ほど太陽が沈んだ気がするが。
まだ文字を覚えさせてはくれないのか。
なら…。仕方ない
───ガチャ
メイドが部屋に入ってきたのか。
どうしようか。余計にやりずらく…
は、なってないな。
隙を見て逃げよう。
「&~℃+¥$/@#(すこしおへやおそうじしますね~)」
「あいぃー」
こちらに視線は向いていない。
今しかない…!
部屋の中をコロコロと転がり外に出る。
家の中は結構広いらしく、廊下と思われる場所でも結構なスペースだ。
だが私が見たいのはこんな光景ではない
文字を、言葉を覚えなくてはならない。
そうしないと、この人間達の言っている言葉の意味がまるでわからない。
貴族の家とあらば書庫のひとつくらい作らせ書物を嗜むこともあるだろう。
少し転がると少しだけ扉の空いている部屋がある。
この際なんでもいい。文字を、文字を!
まぁ都合のいいことに。
扉の先に見えた部屋は書庫だ。
だがそこには我が兄エリックの姿が。
「あうぁ?」
とっとと出ていけ。
私は今からお勉強の時間なのだ。
……いや待て?
この子に教えて貰えはしないか?
────────────────────
そこから数時間かけ言語の大半を理解した。
もうやりたくはないが。
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