風雨で出会う恐怖
風が吹いている。
一人暮らしの家に入る前に感じた風からは雨の予感がした。
雨が降るからと急いで帰ってきたが、まだまだ余裕があったようだ。
カバンを置いて、着替えながら晩御飯の予定を立てる。
まだ大丈夫だろう。
そう考えて、財布とスマホをつかみコンビニへ向かう。
念のために傘を持って。
家を出て数十分。
コンビニで立ち読みをしていたらあっという間に時間が過ぎていた。
ふと、外を見れば少し雨が降っている。
そろそろ帰るか。
弁当を買い外へ出る。
「うおっ」
と、強い風に驚く。
傘が持っていかれそうになり、思わず引き寄せた。
コンビニに来た時よりも風が強くなり、雨も降ってきている。
これは、走った方がいいな。
覚悟を決めて走り出した。
雨と風の中をぬれながら走り続ける。
服がまとわりつき、動きづらくなっていく。
足元からびしゃびしゃと音がして、雨の量を強く感じていた。
こんなに走りにくかったかと疑問があふれる。
もう少しで家に着くが、屋根のあるところで休憩をとる。
なにかが近づいてきている。
荒くなった息を整えながら考えた。
雨、風、薄暗い道、右手の傘、左手のコンビニの袋、濡れた服。
いつもとまるで違う状況に苛立ちすら感じる。
行くか。
最後に家まで走ろうと気合を入れて雨風の中へ飛び出す。
焦りの中でなにかが近づいていると考えていたが、それは違っていた。
すでに、それの中に入っている。
その瞬間、頭へと衝撃が走り、勢いとともにその場に倒れ込んだ。
台風の被害は、大雨・強風・波浪・高潮など様々な面で現れます。2018年の台風による死亡者は771人(気象庁)。そしてその何倍もの負傷者が出ています。
恐ろしい話です。皆様もお気を付けください。
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