宴で出会う恐怖

その日集まった数人の若者たちは賑やかに酒を飲んでいた。

その宴が始まってから3時間。

皆が酔い、騒ぎ、楽しんでいた。


若者の1人が新しい缶ビールを開け、口を付ける。

しかしちょうどその時、急にトイレに行きたくなり缶を置こうとした。

それを見た別の若者が「開けたのだからちゃんと飲め」と言う。

それを聞いた周りも飲め飲めとはやし立てた。

缶を持ったままだった若者は置きかけた缶を持ち上げ、一気に飲み干した。


空になった缶を置き、トイレに向かう若者。

その足取りはどこか怪しく、まるで操り人形の様だった。

「おいおい、大丈夫か」後ろから声をかけられ、ぎこちなく振り返る。

その顔は赤く、目はうつろ、顔に生気はなかった。

ただ、本人は「大丈夫。大丈夫だから」と言葉を繰り返している。

若者はふらふらと、誰かに誘われるように歩いて行った。

それが、その若者の最期だった。


アルコールが原因で亡くなった方は世界で約300万人と推計されている。

(2018 WHO ただし、飲酒後の喧嘩による死者なども含まれる)

恐ろしい話です。皆様もお気を付けください。

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