第7話

眼が覚めた。


真っ白い天井が見える。

俺は、生きてるのか?

長い夢を、見ていた気がする。


なんだか、ぼーっとするな・・・


足音がする。

誰か来るのか・・・


ガチャ


ドアが開く。

看護師さんか・・・こっちを見て驚いている。


「先生、山田さんが、意識を取り戻しました」

すぐに、先生が来た。


「大丈夫ですか?山田さん」

「そう見えますか・・・何が起こったのかわかりません」

「事故にあったのは、覚えていますか?」

「ええ」


病院に搬送された後、俺は意識を失っていたらしい。


「どのくらい、俺・・・いや、私は寝てたんですか?」

「3日です」

「そうですか・・・」


何か、大切な事があるような・・・


『君とおなじ病院にいるはずだよ』


「あのう、先生」

「どうしました?」

「ここに、七海志奈さんって方は、入院していませんか?」


医者と看護師さんは、顔を見合わせて驚いていた。


「どうして、それをご存知なんですか?」

「いえ・・・少し・・・会わせていただくわけにはいかないんでしょうな・・・」

「構いませんよ」

「えっ?」

予想外の答えに驚いた。


「ついさっき、意識を取り戻して、今は屋上にいます」

「いきなり、いいんですか?」

「ええ、もしあなたが『会いたい』と言えば、連れて来てくれと」

「そうですか・・・」

俺は看護師さんに連れられて、屋上へ行った・・・


そこには、ひとりの少女がいた・・・

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