第4話 図書館調査4
図書館の近くには大きな大学があり、学生をターゲットとした飲食店が多い。そのせいか値段はリーズナブルであり、高校生である僕たちの財布にも優しい。そして、炎天下の中を歩いて店を探すのはのはつらいということになり、直近の喫茶店で遅めの昼食と、各自調査した内容を話し合うことになった。
___カラン、コロン。
ドアを開けるとアンティークな内装。珈琲の香りと甘い匂いが鼻腔をくすぐった。
「いらっしゃいませ。学生証をお持ちですか?」
ウェイトレスの女子大生風なお姉さんに言われ、財布の中の学生証を提示すると、
「私の母校だ、なつかしい!まだ、オカ研は残ってるの?」
と、言われたため、眼鏡を見ると、
「部員の神崎です。」
と、どや顔だった。
「まぁ!あの部は変な子ばっかりだよねー。あははー。まだあったんだ。あ、学割利くから、ゆっくりしていってね、後輩ちゃん達。」
と、奥の窓際の席に案内された。
「結構古い部活なんだな、オカ研。」
僕が言うと、
「まぁ、なぜだか高校創立以来の長い部活みたいだな。ほんと、なぜだか。」
と、眼鏡がメニュー表を手に取った。自然に僕の隣に秋葉。神崎の隣に須崎さんが座った。
「さて、注文をする前に、
秋葉以外の3人がメニュー表を覗き込んだところで、唐突に秋葉が言葉を発した。
「秋葉検察官、許可します。」
眼鏡が何かを察したのか、裁判官の役をやり始めた。
「では、死刑ということで。」
「議論どこ行った!?」
秋葉にツッコミを入れるが、
「被害者の須崎さんは極刑を望まれますか?」
眼鏡が話を進める。
「はい。私は初めてお会いしたにもかかわらず、
「ノリノリだな、おい!」
須崎さんにも思わずツッコミを入れてしまった。
「被告人、久遠勇揮は、秋葉と須崎のおっぱいの大きさを比べ、
眼鏡が何か言っている。
「お前墓穴掘ってるぞ!なんて愚かな・・・」
「判決を言い渡す。なんとなく、死刑ということで。」
「「異議なし。」」
秋葉と須崎さんがハモった。
「なるほど。わからん。」
いわれもない死刑判決とともに、僕は彼女たちの食費を持つことになった。
「あ、ついでに神崎も死刑で。」
秋葉の一言。
眼鏡はハッとした顔の後、ゆっくりと机に崩れ落ちた。まるでそれは、ボクサーが相手のパンチを受け、自分の意思とは関係なく崩れ落ちるかのような、そんな感じだった。
その後しばらく、おっぱいという単語は
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