「ブラックスワン駆動開発」ならぬ「ブラックスワン駆動投資」

ミーちゃん「ミーちゃんでーーーーーーーーーす!私の帰りの鞄の中には!まだ若干の!若干の!Jack can know!余裕ガーーー」


ネコトク「ハーイ、ハイハイどうどうどう、大きく深呼吸。三回して下さい」


ミーちゃん「すーーーはーーー、すーーーはーーー、すーーーはーーー」


ネコトク「ハイ、第五回目です。ネコトクです、よろしくお願いします。こちらはアシスタントのミーちゃんです」


ミーちゃん「はい、どうも、ミーちゃんです☆よろしくね!失礼しました。プレッシャーに負けてしまいました」


ネコトク「まあまあ、よくあることですよ、多分。掴みは大変な仕事(なぜかカタコト)。ドンドン敷居が高くなるからね。『一度限界を超えてみないと分からないものもある』というのも私の持論ですしね、今回ので塩梅は分かったでしょう?」


ミーちゃん「……そうですね、次はもう少し肩の力を抜いてやれそうです」


ネコトク「私も『今回はコーヒーブレイク回にするか』とか思っていましたが、まさかミーちゃんがブレイクするとは思いませんでした。リッジレーサーのBGMかと思いましたよ。『無茶しやがって』とは誰もが思ったでしょうが。まま、それが若さの特権ですよ。って何の話をしているんだか」


ミーちゃん「……で、今回はどういう話をされます?前回でネコトクさんの戦略の主旨は述べられた訳じゃ無いですか?」


ネコトク「(えらい切り替えが早いな、コイツ)そうですね、ネタは色々ありますし、今までの流れを整理しながら、コーヒーブレイクのついでに、『自分で自分の機嫌を取る方法・決定版』でも述べようかな、とも思っていたのですが、色々詰め込みすぎて訳が分からなくなりそうなので、それは、別の文章にすることにしました。今回は、『投資の考え方の方法論の話』を述べようと思います。次回以降は、『商品開発論』みたいなものに移るかも知れません。まだそこまで考えてないです」


ミーちゃん「『投資の考え方の方法論の話』ですか。でも、ネコトクさん、株式投資とかされないようですし、もうリソースの投資の話はされたんじゃないですか?」


ネコトク「一般論として、『日本人は投資が下手』という話がありますよね。だからこそ、考え方を一部なりとも理解しているのと、ないのとでは大違いでは無いかな、と思ったわけです。前回で基本的な話はしていますが、ちょっとしか触れていない部分もあったので。『商品開発論』にしても、これから益々日本は『海外でも通用するような商品』を作っていかなければいけないと思いますが、その辺でスッキリした議論をあまり見かけないな、と思ったので。というか、私の切り札の第二、第三、および第五の投入を考えています」


ミーちゃん「第一の切り札はどうしたんですか?第四が無いのは縁起が悪いからですか?ジョジョの影響を受けすぎじゃないですか?」


ネコトク「第一の切り札は別のところですでに使っています(参照:「面白さとは何か?」に対する結論とその次の議論https://note.mu/necotoku/n/n77f94e7f0108)。第四が無いのは単なる温存ですね。また新しい切り札を思いついたら使うかも知れませんが」


ミーちゃん「……ネコトクさんの大言壮語はよく分かりましたが、ネコトクさん、noteから移籍されてきたんですか。なかなか懲りない人ですね」


ネコトク「まあ、私も試行錯誤している、ということです。批評系のノリより、クリエイティブ系のノリの方が自分には合う感じがありましたし……、というか、私の自分語りはこれくらいにしておきましょう」


ミーちゃん「分かりました。では、えーと……、『投資の考え方の方法論の話』でしたっけ?お願いします」


ネコトク「オーケー、ラジャー。では、『マンガーの投資術』の話をしましょうか」


ミーちゃん「『漫画で良く分かる投資術』みたいな?」


ネコトク「お約束のボケ、ありがとう(スルーしなかった!)。えー、まず『チャーリー・マンガー』という人がいます。『ウォーレン・バフェット』という米国の有名な投資家の右腕の人です。別に、『ウォーレン・バフェット』の話をしても良かったのですが、私自身、『ウォーレン・バフェット』の伝記をまだ積ん読なので、言及出来ない感じなんですよ。だって、上・中・下巻ですよ。読むにしても相当かかりますよ。でも、アマゾンのレビューを見ると、『考え方としては基本は大体同じかな』という印象でした。『ウォーレン・バフェット』の右腕の人なのだから、当然かも知れませんが」


ミーちゃん「なるほど。ネコトクさんとしても、手が回っていないわけですね」


ネコトク「ええ、回っていませんね、だから、『精密な議論』という訳にはいかない感じですね。まあ、間違いは誰かに指摘してもらうことを期待したいですね。揚げ足取りはともかく、『異論・反論大歓迎』という感じです。それに、目の粗い議論・ザックリした議論が、どちらかと言うと私の得意ジャンルですし。なので、話は『叩き台』として使って頂ける程度で良いと思います」


ミーちゃん「分かりました。それで、マンガーさんの投資方法の話になるんですか?」


ネコトク「そうです。『マンガーの投資術』という本がありますので、興味のある人は読んでみて下さい。で、引用とかやっていると、いつまで経っても終わらなくなるので、ここでは、ブラックスワンに関連づけて、私なりの理解を一つ説明していきましょう」


ミーちゃん「分かりました」


ネコトク「戦略は単純です。まず、『株価大暴落』というのがありますよね、『ブラックマンデー』とか。この前もダウ平均株価がガクッと下がったときがありましたが」


ミーちゃん「あー、世界恐慌の引き金とかになるヤツでしたっけ?」


ネコトク「あれも一つの『ブラックスワン』な訳ですけど、『そこを狙え』という訳です」


ミーちゃん「はあ」


ネコトク「『株価大暴落』の時には、『間違いなく超優良企業の株価も”つられて”下落する』ので、そこを狙って買うのだ!というのが孔明の囁きです」


ミーちゃん「……うーん?超優良企業の株価が安くなるタイミングで買え、という訳ですか。理屈では確かにそうですけど……なんだかイメージと違います。もうちょっと『博打打ちの名人』みたいなイメージをしていましたけど」


ネコトク「でも、確実に儲けるのがプロの仕事ですよ。で、日頃は逆に、『株価大暴落』の時のために、現金を貯めたり、超優良企業の財務の情報を徹底的に精査したりしているわけです」


ミーちゃん「地味な作業というか、根気がいりますね」


ネコトク「しかも、『自分の知っているジャンル以外の企業に手を出すな』という念の入れようです。念のため言っておきますが、『優良企業』ではなくて、『超優良企業』に投資するのですよ。日本には確かに、『優良企業』は多いと思いますが、『超優良企業』となると、どうか?という話にも繋がっています。それ故、外国人投資家が日本の株式市場にあまり投資してこない、という話にもなりますし」


ミーちゃん「確かに、『ひとり勝ち』の時代と言われていますね」


ネコトク「日本企業は二番手戦略を得意とする企業が多いですし、企業文化の体質の古さも見抜かれているというのも、もっぱら言われていることですね」


ミーちゃん「うーん。暗い話じゃ無いですかあ!」


ネコトク「いやいや、まず、現状をキチンと把握することから始めるのが重要ですよ。何事も順序がありますからね。で、話を少し戻しますと、上記のような戦略を仮に名付けるとしたら、『ブラックスワン駆動開発』ならぬ、『ブラックスワン駆動投資』と言った所でしょうかね。だから、確かに、ブラックスワンは破局ではありますけれども、それをチャンスとして利用も出来る、ということです。『災い転じて福となす』技術こそが究極の技術の一つだと私は思うんですがね」


ミーちゃん「……何というか、非常にカウンター使い的なネコトクさん好みの戦略ですね」


ネコトク「なぜカウンターが強いのか、と言ったら、『後出しジャンケンだから』ですよ。後出しするためのカードを日頃からチクチク溜めて、ここぞというタイミングの時に使う。これは前回でも説明したことですが」


ミーちゃん「なるほど。確かに、『規則正しく生きている犬』という感じでは無いですね、『チャンスの時にしか動かない猫』みたいなタイプ」


ネコトク「まあ、そんな感じです。混沌で先の読めない時代は、線形的な人生だけでは成り立ちにくくなると思うんですよ、計画通りにはなかなか行かない。いつその事業が技術革新で蒸発するように無くなってしまうのか予想出来ない。その対案としての非線形的な戦略ということになります。でも、その日暮らしというわけにも行かないでしょう。だから、『昼間の仕事戦略』という訳です。『半分犬、半分猫の生活で牙を研ぎましょう』という話です」


ミーちゃん「ネコトクさんの話は分かりました。では、これでこの話は終わりですか?」


ネコトク「ところがまだ続きます。今回は、個人の戦略ではなく、日本の国としての話をしましょうか。日本の自然災害の多さは群を抜いていますよね。これをそのままネガティブな情報と捉えるのでは無く、『ブラックスワン駆動投資』的にも利用出来るのでは無いか?というのが私の考えです。反脆弱的な考え方で『自然災害に襲われる度に、強くなる日本』という構造にするというか」


ミーちゃん「まるでスーパー日本のバーゲンセールだな、安いよ!安いよ!的な?……平たく言えば、安倍さんの『国土強靱化基本計画』に賛成ということですか?」


ネコトク「……と言うより、個人的には、『防災』というよりも、もう少し自然災害をチャンスとして活用するようなやり方が出来ないかな、と思うんですが。単に土建国家に戻る、ということではなく」


ミーちゃん「例えば、どういうことですか?」


ネコトク「……そうですねえ。例えば、関東で太平洋の見えるマンションに住んでいるとしましょう。海に向かってカメラをベランダから仕掛けます。で、24時間写し続ける。じゃあ、『南海トラフ地震が起きました』となると、面白い絵が取れる可能性がある。……それではちょっと弱いかな。じゃあ、例えば、『日本一大きい吊り橋を24時間カメラで映し続ける』と、大きな地震が起これば、面白い絵は取れるのは確実でしょう。日本のテレビ局では買ってもらえないかも知れませんけど、じゃあ、CNNに売りましょうか、的な。CNNなら喜んで放映するだろうしね。インターネット万歳」


ミーちゃん「……微妙に罰当たりというか、不幸につけ込んでいる感じもあるのですが」


ネコトク「まあ、でも例えば、場所によっては、『学術的価値のある絵』が取れる可能性だってあるわけじゃないですか。ぶっちゃけ、日本政府が懸賞金をかけてもいいと思いますし。『絶対起こらない』ということを前提にするからおかしな話がまかり通るのだと思います。『絶対安心』とか大好きじゃないですか、日本人は。まあ、『保険』といいますか、そういう『仕掛け』を起こるであろう何かのイベントに備えて色々打っておく、お祝い事に限らず、という話です。そもそも、何らかのイベントがあれば、必然的に財布の紐は緩みますから、そこを狙う、というのはひとつの戦略でしょう」


ミーちゃん「……でも、すでに大体は手は打たれているのでは?」


ネコトク「とは言え、『人間の認識範囲の外は常にある』というブラックスワンの話になるわけですけどね。千年に一度の地震も起こったのですよ。『絶対無いは絶対無い』のです。システムは破綻するためにあるのです。逆に、そういう穴を見つけられる人がチャンスをもぎ取るんじゃないかなと思います。だから、これからはハッカー的な人間の時代になるのかも知れません。福島の原発にしても、起こったことは確かに不幸なことではありますが、逆に、『放射能下の環境』という意味では、あそこ以上の本番環境はない訳です。『このロボットはあのフクシマ(あえてカタカナ)でも作業に使われています』という実績をウリにすれば、『引き合い多数』になるんじゃないですか?そういうたくましさが必要なんじゃないでしょうか。今回はこんな感じですかね」


ミーちゃん「……うーん。ちょっと自分の常識が揺らいだ気もしました。今回も長かったですし。私個人としては、完全には反対出来ないけど、完全な同意も難しいですね。じゃあ、ちょっと最後はシリアス気味になりましたけれど、今回はこの辺で、ティロ・フィナーレ!」

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