第13話

彼女と付き合い始めて3年が経とうとしていた。彼女は2年前に喉頭癌を患ったものの、手術を終え3ヶ月ほどすると声が戻ってきた。今では普通に戻った。彼女と同居し始めた。お互いの大学に近い場所にして、通いやすいようにした。彼女の親も僕の親もすんなりとこの関係を受け入れてくれた。僕は足を痺れさせながらすごく緊張していたが、彼女の両親は朗らかな感じで僕を迎えてくれた。幸せだと感じた。


僕は今夜プロポーズするのだ。定期検診を終え、病院から自宅に帰ってきた彼女に。胸が高鳴る。僕は本当に幸せものだ。

だが、彼女は一向に帰って来ず、代わりに電話がかかってきた。

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