第3話

俺はお風呂からあがった後に今日起こった出来事を振り返っていた

「まさか、姫城さんから声をかけてくれるなんてなぁ〜」

これは俺にとって思い出に残る出来事だが一つ気がかりなことがあり、それは姫城さんがあの後無事だったかどうか、また俺が泣かしてしまったのかどうかがとても気になってしょうがないのだ

でも一応俺が助けたから嫌われるとかは無いと思うけど、押さなくても気付いてたとか言われたら、俺はただ身を危険に晒して押しに行っただけでめちゃくちゃ間抜けなんだよなぁ

まぁ明日大丈夫だったか聞いてみるか.....






翌日

俺はいつも7時には起きるようにしている、というのも恵梨が入っているバスケ部には朝練があるので、遅刻などの心配をかけないように恵梨が家を出るまでには起きるようにしているのだ

これを聞いたらただのシスコン野郎かよ、と思われるかもしれないが生活習慣の改善になるという理由も少しあるのでまだ俺は完全なシスコンではないと思う、てかそう信じたい!

「お兄ちゃん、行ってきま〜す!」

「行ってらっしゃい」

恵梨の声を聞いた後は朝ご飯を食べて、支度の準備をして後はごろごろして待っているとあっという間に時間がきてしまったようだ。


どうやって学校で姫城さんに話しかけようかと考えている間にもう学校に着いてしまったようだ

うわぁ〜、マジでどうしよう

こんな時は

「たきえも〜ん」

「仁、お前朝から元気だな、てかたきえもんって恥ずかしくないのか?」

「バッカ、壮介俺は今恥などを気にしてられない状況に陥っているんだ、ていうか陥ってしまったんだ!」

「まぁちょっと待て、先に話を聞かせてくれ」

壮介に昨日起こった事を話すと、多分大丈夫だから話しかけてこい、と言ってきたので、とりあえず放課後に話しかけようと決め、どう話しかけようかと悩んでいる間に放課後になってしまった


「壮介〜、やっぱり俺から話しかけるのはハードル高いって〜」

「馬鹿野郎、ここでビビったら一生わからないままになるぞ、あの時聞いておけば良かったなぁ〜ってなるよりも今聞いた方がいいだろ?」

「じゃあ腹くくるしか無いって事か」

「まぁ、そういう事だな」

友人にここまで言わせたらさすがにやるしかないよな!

姫城さんはちょうど今一人だ、行くならここしかない!


「姫城さん!ちょっと時間あるかな?」

「沢村君!?えっと、どうしたのかな?」

「その昨日の事で話があって...」

大丈夫だ、ただ聞くだけだ...何を怖がっているんだ、俺は助けたから普通に聞けばいいじゃないか、そう普通に.....

「あの後怪我とかなかったかなぁ〜って思ったから」

すると姫城さんは顔を真っ赤にして

「その大丈夫ですので、あ、ありがとうございます、わ、私は用事があるのでこれで失礼します〜〜!!!」

と言い走り去ってしまった.....

完っ全に失敗じゃないか〜!!

あれ怒ってたよね?あの真っ赤になり具合を見るに相当怒ってたよね!?

しかも逃げるように走り去っていったし!

完全に嫌われた...

あ〜、もう俺の学校生活は終わりだ...

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