第3話 技術開発室
「とても見入っておられましたね。さて、次は奥の技術開発室です。
自動ドアをくぐり、なにやら電子ロックのキーを解除している。
ドアが開き、中へ入ると...
パソコン、ドリル、なにやら巨大な機械....とやっぱり人体模型!!今度は全身版!!
俺達が入ったのに気づくと、保護メガネを付けていた男のヒトがこちらへ向かってくる。
「よく来たな!ここはアンドロイドのパーツを製造している所だ!!
まぁゆっくりしていきな!!
「すごいたくさんのパーツがありますね...
目が回りそうなほどのパーツが壁にかけられている。ネジの一つ一つに番号が振られて...歯車がぎっしり並べられて....加工技術の方は研究対象外なので目が回る!
「全部が全部アンドロイド用ってワケでもないさ。手を失ったヒトや足を失くしたヒトの為の義手や義足もここで作っている。それと、何も技術室だからといってパーツを作ってるだけじゃないぜ。
どうやらここでも研究をしているようだ。今研究してるのは義手、義足の感覚共有、それから義眼にレンズを搭載して失った視力を回復させる、人工的な舌の作成などなど、課題が山積みらしい。
「まぁ今はできなくてもいずれは出来るようにしてみせる。それが俺達技術開発チームのプライドってヤツさ!そうだろ!!
一斉に応!と声が響く。ものすごい情熱を感じる。
それからと言うもの、アンドロイドの機械的な部分も説明してくれた。
「そうだな、こいつらはちょいと特殊な金属で体を作られていてな。使用している金属については申し訳ねぇが企業秘密の中でもかなーり秘密なので言えない。すまん!!それからな、元々アンドロイドが作られた理由は人間が作業できないであろう過酷な場所での作業を独立思考で行わせるとかなんとからしい。人とのコミュニケーションは二の次だったそうだ。こいつらの目には視覚知能の回路に直結したカメラが装着されていてな、常に目に入っているものが何なのかインターネットが識別して説明を思考回路に流し込んでいる。その説明を受け取ってカメラから見えている視覚情報を頼りに本来の物よりも壊れているので修理する、とか自分で考えているらしい。この辺はちと難しいな。
つまる所カメラ越しに見えたものを本来の物と比較して状態や状況を判断して作業などをしているという事か。思ったより複雑な構造をしているな...
「ありがとうございました!
一礼して部屋を後にする。さて、次はいよいよ二階の見学だ。
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