第3話

昨日、俺は学校三大美女に告白されたわけだが、結論から言えば3人が誰が俺を堕とせるかというラノベ宜しく展開になってしまった。


「はぁ…」


だがそれをコイツらに説明した場合、間違いなく俺は血祭りに上げられる。だから誰にも相談なんて出来る訳がなかった。


「お、おぉ、おはよう…た、達海」


「お、おはよう摩耶…」


顔がいつもより赤く染めながら、摩耶が挨拶をしてくる。普通のはずなのに、どうしてか目を合わせられなかった。


「…そう言えば、明日から中間試験発表だけど……その…勉強……教えたげるから家に来なさいよ…」


摩耶の顔を直視できず、俺は机に顔を埋めてしまう。心臓がバクバクと音を鳴らし、体が火照るのを感じる。


(やべぇ…摩耶ってこんな可愛かったか!?俺らって単なるクラスメイトの筈だったよな!?)


告白されてから意識してしまったのか、いつもの調子を出せなかった。


「あ、あぁ…ありがたくそうさせてもら…」


「待ちなさい!!勉強なら私が教えてあげるわよタツ!」


教室の外から登場したハル姉。だが確かに、ハル姉の成績は学年でいつも10番以内に入ってるから、勉強にはなると思うが、もう既に摩耶の誘いを受けている。


「悪いハル姉、今さっき摩耶の誘い受けちまったから」


「…うっ…そう…」


明らかに落ち込んでしょぼくれるハル姉が、いつになく可哀想になってしまった。


「分かった!!な、なぁ摩耶!ハル姉も一緒に勉強するって…いいか?」


「むっ…まぁ仕方ないか…こう言うのも抜け駆けみたいでなんかやだし。どうせならミリアも呼びましょうか」


いつのまにか連絡先を交換していたのか、通話画面に切り替わると、教室のすぐそばでピリリリリリッ!と音が響いた。俺はそこに向かって歩くと、教室の外でミリアが隠れていた。


「な、何してんだよ…ミリア」


「い…いや、なんでもない」


このタイミングで隠れてやり過ごそうとする。俺は直感的にミリアに問いただす。


「お前…もしかして成績ヤバイ?」


「こ、国語だけだぞ!?その他は全て高得点を取っている!!」


「なら、お前も勉強会来るか?」


「お、おう…」


こうして、俺達3人が勉強会を開くことが決定したのだった。

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