First Rebellion

〜数年前〜

気がつくと真っ暗な空間の中に立っていた。少し周りを見回すと俺は黒い髪を肩まで伸ばし、背中をこっちに向けて少女がたっているのを見つけた。俺はその少女の元へと走り出した。だが一向に近づくどころかその女性は離れてっているよう見えた。

「待ってくれ!」

俺はその少女を知らないはずなのに叫んだ。その少女は俺の声に気がついたのか振り向いた。その顔が見えた瞬間俺の意識は途切れた。....その顔はとても懐かしく感じた。そして同時に....よく分からないがすごく、すごく悔しいと感じた。


〜龍司の部屋〜

目が覚めるとそこは自分の部屋のベットの上だった。

「また...あの夢か...。」

最近あの夢ばかり見る。あんな少女なんて知らないはずなんだが...。最近毎朝毎朝同じことに思考を巡らせている。...気になる...。とても、とても気になる...。


ジリリリリリリリリリリ


目覚ましの音がなった。

「...あっ準備始めないと...。」

最近毎朝毎朝こんな感じだ...。俺は朝食を取り、身支度を整え、家を出た。


俺はいつも1時間早く学校につくように家を出る。まぁ早くついたところでやることないから本でも読んでるか、宿題進めてるか、寝てるかくらいなんだが。


路地から大通りに出ると人だかりができていた。

「はぁ...今日はついてねぇなぁ...。」

大通りで人だかりができる理由は1つ。貴族が通っているからだ。これがあるのもあって俺は早めに家を出ている。まぁ不幸中の幸いと言うべきかもう貴族の移動の列は後ろの方だけだったから、俺は待つことにした。


あぁ....暇だなぁ...。

そんなことを考えながらただぼーっとしていたら、突然ある少女に目が止まった。

知らない人のはずだった。

面識なんてないはずだった。

だが、懐かしさを感じた。

その少女は黒髪を肩まで伸ばし、いわゆるメイド服を着た奴隷の少女のようだった。

(貴族は自分の経済力を示すため、奴隷の列をつくる。メイド服を着ているのは流石に汚い服では外につれて行くのにみすぼらしすぎるからだろう。)

懐かしさを感じた理由はすぐに気づいた。

夢だ。あの夢の中の少女だ。

うつむいていて顔が見づらいとはいえ、間違いない!絶対にあの少女だ!


...それに気付いた時、視界が暗転した。


その瞬間、俺は遠い記憶を見た。忘れていた、いや...封印されていた記憶を。



視界が戻った時、後ろを向き、俺は走り出した。周りの人々が振り向いた気がしたが、無視して走った。路地に入り、列の中央にいるであろう人物の元へと走った。


少し走ったところでその男、貴族の男を見つけた。その男を見つけた時、俺は走る向きを変え、その男の元へと走った。何故か、周りの人々は膝まづいていたが、そんなことに気を向けている余裕はなかった。俺は拳を振り上げ、その男の元へと走った。銃声が聞こえたが、何故か俺の元は届かず、代わりに硬いなにかにぶつかったような音が響いた。その事すら俺は気にかける余裕はなく、走った。拳が届く瞬間、目の前に黒い何かが現れ、俺に叩きつけられた...。

それが足だと理解した瞬間には俺の体は吹き飛ばされていた...。

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