坂出の少女 13

ベーカリーへ行くと、彼女はまだ忙しそうに立ち働いていた。


彼女は僕を見つけると、近寄って来て、小声で言った。


「ごめんなさいね。もう一軒パンを届けなきゃならないの」


「ああ。いいよ」


僕は斜め向かいの銀行の前で待つことにした。


20分ほど経った頃、彼女は私服に着替えて、小走りにやって来た。

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