坂出の少女 14

「ごめんなさい。遅くなって……」


彼女は、銀行の前に止めてあった自転車のキーを外した。


「どこかに喫茶店ないかな?」


「あるわ。とっても感じのいいお店よ」


「じゃ、そこへ行こう」


その喫茶店は、和風喫茶と呼ばれるもので、二階にあった。


僕達は、一番奥のシートに向かい合って座った。


レモンスカッシュを二つ頼んだ。


僕はハイライトにライターで火をつけると、彼女に言った。

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