プロローグ3:半年前
とある屋敷の執務室、暗い顔をした男が座っていた。
「当家の裏切り者のせいで、
「承知いたしました。」
数日後、とある料亭の個室で先の男と後宮家当主、後宮慎也が向かい合っていた。
「聖光院殿、どう言うことだね?」
「申し訳ない。当家のせいだ。現在原因を究明している。」
「当たり前だ。ただ、今回の件はその程度では済まないのだ!当家の当代の主力魔術師が私の弟を含め20人以上失われたんだぞ?いわば、責任者レベルの魔術師の半分ほどが使い物にならなくなった、と言うことだ。当家の戦力ダウンは確実だ。」
「申し訳ない。」
「当家の次世代育成まで15年はかかる。現在、有栖院と四宮に補填人員を要請しているところだ。」
「…」
「聖光院には要請しない。これで、四帝と呼ばれた時代は終わった。15年後、覚えていろよ。」
憮然と言い放った後宮慎也は去っていった。聖光院の顔は苦渋に満ちていた。
その後、院宮23家に聖光院家と後宮家から通達があった。それは、23家の筆頭と呼ばれる十選家(五院五宮)を辞退する、と言うことであった。
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