ぶっきらぼうな医師、アルネスアーサー。
危なっかしいほどに優しい、凪。
崩壊し毒の蔓延する世界で、二人は出会う。
普段はクールなはずなのに動揺を隠せずすぐ皿を割るアルネスが、微笑ましい。
凪は凪で恥ずかしがるし。
二人の絆は読み手が嫉妬するほどに強固で、たとえ地球が二つに割れても壊れないだろう。
二人の数少ない仲間たちにも、愛着が湧く。
だからこそ、悲しさもあった。
生き続けること。死ぬこと。真に生きること。
世界は残酷で、穢れていて、それでも、
希望はある。
そういうことを教えてくれる、優しい、愛と思いやりに溢れた物語。