平成16年5月1日
五月一日、午前零時、僕は海に来ていた。オーナー曰く、彼女は入水だったらしいから。あとは、愛を叫びながら溺れるだけだ。
「僕は、ミオに会えて、幸せだった!すごくすごく、幸せだったんだ!だから今すぐ、会いに行こうと思う。自殺者はみんな地獄行きだというから、また会え」
そこで、僕の意識は途絶えた。刹那、僕は僕を見下ろしていた。良かった、成功だ。あとはミオを探すだけだ。どこにいるんだろう。
嫌だ、私はこの先に行きたくない。この先に幸福はない。この先に未来はない。待っているのは、不安と焦燥感。それだけ。どうやってこの空間から逃げる?どうやって過去に戻る?どうやって幸せに進む?このままじゃまた、悪い終わりが来てしまう。どうにかして抗うんだ、この世の摂理そのものに。
どうしよう、真っ黒だ。暗すぎて、何にも見えない。というか、天国とか地獄とかは?
もしかして何処にも無いのか?信じられない。もしミオがいなかったら、僕はは何の為に死んだのだろうか。ああもう、僕は消えるのか。さよなら、世
強烈な眩しさを感じて目を開けた。私はどうやら抗えなかったようだ。生き返ってしまった。よりによってこの瞬間に戻ってしまった。もう、あの人に残すメッセージを書き換えることは出来ない。だってもう私は、今は、海で、ここで、溶けて、さよなら、バイバ
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