第3話 月日が流れて 〜三年後〜
時が過ぎるのも早いもので私がこの世界に転生してから既に三年の
月日が流れていた。
この三年間で知った事と言えば、まず私が生まれたこのお家は、王都の東区の領主で、王都有数の公爵家だという事だ。
ちなみに東区は他の区に比べ自然豊かで他の区に比べ魔獣なども多く出没しているらしいが、わたしの周りはとてもそんな風に見えないほど平和である。
…何でもお父さんが私のために以前よりも魔獣駆除を頑張って行っているとか……
そして何でもこの世界は魔法があるらしくそれを知った私はとっっっっても!
はしゃぎ回った。
だって魔法だよ??誰しも一度はあこがれるでしょ!?
そんな魔法がこの世界にあると知った私は使ってみたいと思い、お父さんに
聞いてみたのだが何でも魔法は7歳になった時に、各都にある神殿、大神殿などで行う儀式で祝福を受けて、
この世界を作った神様からジョブを貰ってからでないと、魔法の適正を判断できないんだそうだ。とても残念であったがそれならしょうがないとその時は割り切った。
それから私は、お父さんから7歳になったらすぐ魔法を使えるようになりたかった
為、魔法の基礎とはなにーとたまに質問したりしていた。
お父さんは「危険だしどうしようかなぁ」と悩んでいたがそこは親バカレオさん。
可愛い娘ことイリスにおねだりされては拒めなかった。
「お父さん…だめ…?」
とこのように上目遣いで言ってあげればあら不思議
「イリスのお願いじゃ仕方ないよね!!おk!教えてあげよう!
可愛いイリスのお願いじゃしょうがない!いくらでも教えてあげるよ!!
こう見えて僕は魔法は得意だからね!何でもきいてね!」
このようにすぐ堕ち…じゃなくて了承してくれる。
ちょろi…なんでもないです。^ ^
さてそんなこんなな日々を私は一年間過ごしていた。
今日もそんな日になるんだろうなと思い、朝からお父さんの所に向かうと
今日はお母さんもいた。
なんでだろうな〜と思っているとお父さんが口を開いた。
「やあイリスおはよう。今日も可愛いね!」
「おはようイリス。今日も可愛いわね!」
と私の両親はいつも挨拶の後に必ず可愛いねなどというが、私はいつもそこは
スルーしている。
そして毎回思うがそこまで可愛くないと私自身は思っているが、
イリスは誰がどう見ても滅茶苦茶可愛いかった。
お父さんはこの国の王様とは仲が良く祭り事の時などはよく陛下と
飲んでいるらしいのだがいつも必ずと言っていいほどイリスのことを可愛い
などと話しているらしいが、陛下は「レオ、溺愛しすぎじゃないか?」と
よく言って、それに対してお父さんは「陛下はイリスと会ったことがないから
そう言えるんですよぉ」と言っているらしい。
イリスが7歳になった時こっちにくるから今度合わせてあげますよ!といつも言っているらしいが陛下は笑いながら「はいはい、わかったよ」と言っているらしい。
… だが陛下もイリスに溺愛するのは、また別のお話である……
大分話が逸れてしまったので話を戻す。
「おはようございますお父さんお母さん。」
と挨拶をして直球になぜ今日はお母さんがいるのか聞いてみた。
「なぜ今日はお母さんもいらっしゃるんです?お父さん?」
お父さんは
「それはね今日からは魔法の勉強以外にも体力作りの方も始めようと思ってね」
それに対し私は
「なぜ急に体力作りなんです?後、それになんでお母さんも関わるんですか?」
「えっとだね、体力は僕たち魔法を使う者たちにとっても必要な事なんだよ。
魔法はね体力が多い程威力も上がるんだ。そこで"剣姫"の出番と言う事さ」
「"剣姫"?」
と純粋な疑問をぶつけてみた。
そこでお父さんは、ふふっと笑ってから口を開いた。
「そう、君のお母さんはね昔そう呼ばれていたんだよ。ね、リーナ?」
そこで今の今まで黙っていたお母さんが口を開く
「ふふ、そうよイリスのお母さんは剣姫って呼ばれていた程強いのよ〜?」
と笑いながら言っているが、私にはとてもそうは見えない。
だって私に溺愛してる程の人だよ??そんな風には見えないよ!!
とそんな事を思っているとふと私は思った
「でも体力作りならお父さんでもできるんじゃないですか?」
そんな問いに対しお父さんは
「うん、そうだね。確かにそれだけなら僕でもできるね。でもね僕は
イリスには剣術も覚えておいて欲しいんだ。剣術を覚えておけば
もし魔法が使えない状況でもどうにか切り抜けられるからね。まあ
イリスが望みでもしない限りそんな危険な所に行かせないけれど…」
私は納得して「なるほど」と言った。
お父さんは理解したみたいだからとお母さんに
「じゃあリーナ今日から火木土曜日は体力作り兼剣術指導よろしく頼むね」
…言っていなかったがこの世界の時間感覚は地球と同じで1日は24時間で、
一年間は365日であり、一週間は月火水木金土日と全く一緒である…
また話がそれましたがお母さんは
「えぇ、任せてちょうだい。レオも月水金曜日はこれからも頑張ってね。」
こうして私は剣術もお母さんから習う事になったのだった。
〜その日の夜〜
私は重い足取りでお風呂に向かっていた。そこで私に溺愛している内の
一人(屋敷中の人が溺愛している)メイドのシャルに会った。
シャルは私の身の回りをお世話してくれている人だ。なので私とは
他のメイドさんよりも仲がいい。
「あらあらイリスお嬢様!夜も可愛いですね。ですがお疲れのご様子ですね?何かされていたんですか?」
「今日からお母さんに剣術の稽古もつけてもらう事になったの」
疲れた様子で私は言う。
「そうでしたか。これからお風呂ですか?でしたら私がお嬢様のお背中を
お流ししましょう!」
私は最初断ったのだが最終的に押し切られ一緒に入る事になったのだが、
お風呂の中で何が在ったかは、ご想像に任せます。
そして私はその日すぐにベッドに入り、深い眠りに落ちていったのでした。
そんな日々が続いていったのだった。
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