ポジティブな恋は辛い

第4話

みおは授業終わりの休憩が終わる頃バレない様に抜け出し、言われた場所に行くと…祐也は既に空を眺めて待っていた。

足音が聞こえた方に目線やるとみおが祐也の視界に入ってきた。

「もしかして、何か怒ってる？さっきの」

みおが少しもにこやかになってなくて流石にイタズラし過ぎたかなぁ？と思って聞いた。

「全然怒ってはないよ？

ずっとモヤモヤしてたりしたから、その意味というか理由を考えてたのはあるかな。」

みおは顔を下げたまま答えた。

みおは祐也がイタズラしてきてる間に自分のモヤモヤとかドキドキしたりしながら過ごしていた。

そんな風に授業を受けていれば頭や心が落ち着く訳もなく、だからと言い何かに打ち込む事も出来なかった。

祐也はゆっくりとみおに歩み寄って行くと…顎をクイッと上げてから目を合わせ言った。

「ちゃんと俺を見て？」

みおは祐也の行動に心臓がバクバクしていてうるさい位に高鳴っていた。

「あっ、ゴメン。」

流石にやり過ぎな行動かと思ったのか謝ってきた。

落ち着く前に祐也が話をし始めた。

「さっきモヤモヤしてるって話してくれたから言うんだけどさ…」

心臓がバクバクと高鳴ってるのを悟られない様になるべく普通に返事をした。

「大丈夫、全然気にしてないから。…何？」

「少しは気にしてくれても欲しいかもよ？」

少しだけ微笑みながら答えて、こそからは

真面目な顔に変わった。

「今回はさ、俺も驚いてる。

考え方や趣味が同じ訳でもないじゃん…

この気持ちがよく分からないのが本音。

ただ気になる、見て見ぬ振り出来なかった、だから引っかかる。

もう少しすれば分かるのかもと思ってた。

だけど、違ったんだ。」

祐也の事を見つめながら聞いた。

「…違った？それっ」

「ちょっと待って。それってさやっぱ男から言いたいじゃん？てか、俺はさそういうもんだと思ってから。違ってたらそれで良いし」

「えっ？」

「ってかさ、俺って好きとかじゃないと自分から行ったりしない訳よ。

アプローチするって事はそういう事なのよ」

今までに無い様な思いっきり笑顔で言うと、急に真剣な目になったのをみおは感じた。

「俺、みおの事好きだわ。」

それを聞いた瞬間にみおは目を丸くして現実なのか、信じられない様な顔をしていた。

そんなみおに対して祐也はこう続けた。

「嫌なら付き合わなくていいから、だけど、みおを好きでいる。それは変われない。

…だから、試してみない？

大切な時間なのは分かるし無理にとは言わない。」