善のフィリア

 それはいつか夢見た物語

 ソウルメイトか何かとか

 スピリチュアルにめり込んだ

 首をもたげて泥を見た


 君こそ我が友! あな愛し!

 言った君と吾は違う

 愛したかった一方で吾の宝を壊すなよ


 君こそ運命! あな愛し!

 言ったお前と吾は違う

 性のはけ口、玩具の涙

 お前に躰は売っていない


 信を捨てたる吾が跡は

 すっかり空虚、何も無し

 白んだ朝靄追いかけて

 呪縛と神秘の板挟み

 人の代わりよ自然とて


 吾は空つぽ何も無し


 そんな旅人立ち止まる

 ふと見る先に懐かしさ

 前に一歩、また一歩

 次に二歩、三四五――


 あな君こそが! 我が友!

 吾が求めし善のフィリア!!


 会いたかった、会いたかった


 君に会いたかったんだよ


 まだ道は続いている

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る