第13話

#13.......ヒーラーの村とアイネとシリシア


俺は、マインドリバーの村の村長、ジラフに素っ気なく話した後、白い少年の方に瞳を向け一向に動こうとしない白い少年に「はぁ」と溜め息をついて、どうするかなぁ と、めんどくさそうに考える。


するとマインドリバーの村長のジラフが、神妙な面持ちで、俺に話して来た。「黒い戦士様、少しお時間はおありですかな?あなたに、お話ししたい事とお見せしたい物がございます。何卒お時間を頂きたい。」と、話した所で先程助けた少女が、白い少年のそばに行き白い少年の両手を掴み、何かの呪文のような言葉を呟き出した。


「おい、村長さん!俺の動かない白い相棒にあの子は、何やってんだ?」と尋ねた。村長ジラフは「はい、ヒーリングでございます。」俺は、ヒーリング?」と聞き返す。村長ジラフは「はい、元々このマインドリバーの村は、ヒーラーを育てる為に出来た村なのです。あの子はアイネと言います。まだ修行中ですが、かなりスジも良く 後々は、あの子の母 シリシアの後を継ぐ存在に、いや 母シリシアを凌ぐヒーラーに、なるでしょう。」と話していると、白い少年の手を握っている少女 アイネ の手から緑色の柔らかな光が浮かびその緑色のオーラが、二人を包み込んで行く。そしてその脇に立っていた母 シリシアが、限りなく透明に近い声で、唄い出す。その唄は、声というよりとても安らかな音波の波をつくり、少女の作り出す柔らかな緑色のオーラにからまって白い少年と少女の周りに繭の糸のように、纏わり付いて緑色の繭玉のように二人を包み込んでいる。


俺は、「で、ゼノンは動けるようになんのか?」と村長ジラフに聞きながら自分の心も少し安らいで行くのが感じられる。村長 ジラフは「もう少し時間は、掛かると思いますが動けるようにはなると思います。が あの白い少年はの心が かなり痛んでいる様子なので、心までは......」と少し濁した物言いをし「白い彼を見た時から物凄く心が張り詰めていたのは、感じていましたが その心の糸が 切れてしまったようです。それと心がかなり すり減ってしまっているようで...... 全ては、白い少年の心の強さ 次第ですが。」と話す。俺は、ふと思い返す、会った時も明るく俺に絡んできて、普段から明るく憎まれ口を叩いていたアイツは、きっとかなり 無理していたに違いない。アイツは人一倍 人の苦しみや 悲しみを感じやすく、俺と戯れている事で、それらを 紛らわせていたのでは と考える...


そして周りに居る村人達も少女アイネの母シリシアに合わせ、限りなく透明に近い声でヒーリングの手助けをするかの様に一緒に唄って行く。そして荒れ果てオプスキュリテの兵士達が 横たわる村に 響き渡って行く。


そして村長 ジラフが、俺に「お仲間は、アイネとシリシアに任せておけば大丈夫かと...先程もいいましたが 話したい事とお見せしたいものが 有りますのでこちらへ と村の奥に俺を誘う。


俺は、角のある馬のブラックゲイル から降りて角のある馬を引いて 村長 ジラフの後について村の奥へ、入っていった。


........ to be continued


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