第1話 『叡智』 大魔導士リファール(タカアキ 28才) 後編

 居住区と商業区の間に位置する、歓楽街。

 飲食店などが多く並んでおり、より居住区に近い方が格式の高い店が多い。

 空が暗くなり始めると、この辺りは少しずつ活気を増す。人々の声で雑然とし始めたその区画を、傷の男は歩いていた。


 商業区側へと向かうにつれ、帯剣した者や脛に傷の有りそうな者が増える。

 安価な酒場などでは、日が暮れ始めたこの時刻からでも喧騒が聞こえ始めていた。


 少し派手な装いの建物が並ぶ娼館通りへと出る。

 薄着の女たちがまばらに立ち、道行く男に声をかけている。その中を傷の男は特段気に掛けることなく、足早に通り過ぎた。

 

 幾度か通りを変え、たどり着いた先はとある宿。

 古くはないが新しいとも言えない外観。木造の二階建ての造りから、かろうじて安宿ではないことが伺える程度だ。


 傷の男がためらいなく両開きの扉を開けると、店の者だろう、顎にたっぷりとヒゲを蓄えた老人が出迎えた。


「旦那、今お帰りで」

「ああ。すまんな」


 頭を下げようとする老人を手で制し、傷の男はそのまま店の中へと入る。


「後は俺がやる。今日は上がって良い」

「そりゃありがたい。機嫌でもいいんですかい、旦那」


 老人の軽口を一瞥する。その反応に対し肩をすくめるだけで、老人はすぐさま荷物をまとめて店を出ていった。



 傷の男が受付台の椅子に巨躯を預けると、キィ、と木板の軋む音が店内に響く。帳簿に目を通すが、今日はまだ客は入っていないようだった。

 男は、清潔に保たれている店を瞳の動きだけで見回す。


(時間がかかったな)

 ふ、と嘆息をもらし、腕を組んで目を閉じた。



 半年より少し前、彼はこの店を元居た店主から買い取り、宿屋へ改装し経営をしていた。


 土地、建物、従業員、店の品質の維持。おいそれと払える金額ではないが、長い月日をかけ、すべて買いそろえた。


 目的を達成するため、商売や、冒険者の真似事をして貯めた金のほとんどを費やしたが、彼には微塵も後悔はない。


(準備は整った)


 男は時が経つのを待った。

 瞑想するかのように、深く、深く息をする。


 標的を待つ獣のように、張り詰めた空気をまとったまま。





 

 辺りがすっかり暗くなり、灯りをつけて待つこと数刻。


 どんよりとした“もや”が、頭をゆっくりと侵食していくのを感じ、傷の男は彼らの来訪を確信した。


「おう、空いているかい?」


 少し頬が上気した青髪の青年――リファールが、女を侍らせてドアを開く。ある程度酔っているようにも見えたが、まだ正常な目をしていた。


 毒の耐性は酔いを和らげる効果がある。リファールほどの手練れであれば、その効果を常に纏っていてもおかしくはないだろう。


「これはリファール様。うちはいつも通りの有様で」

 リファールはこの宿の常連客だった。


 彼への接客も、何度も繰り返し実践している。へつらうような笑みも板についていた。

 警戒を悟られぬよう、加護に飲み込まれぬよう、単純行動を心掛ける。


「それはよかった、って言い方はよくないか。ま、静かに頼む」

「へい」


 リファールは人ばらいを好む。

 先に来客があれば利用せず帰ってしまうこともある程だ。

 誰かに見られて余計な噂が立つことを嫌っているようだが、彼の好色ぶりは二つ名と同様に知れ渡っているのであまり意味はないだろうと傷の男は思う。


 彼が言う静かに頼む、という言葉には、これから先誰も宿に泊めないでほしい、という意図がある。

 その分リファールは気を使って多めに宿代を支払うことで収めようとするのが通例だった。

 しかし彼が支払うその余剰分は、一日の売上高まで届かない、微々たる量ではあるが。

 

(毎度毎度、商売人をまるで理解していない。この男の自己満足に付き合わされることがどれだけ不快か……。女を見繕うごろつきに払う金は充分準備する、その下衆さも――)


「どうした、オヤジ。お代置いとくぜ?」

 リファールの声に傷の男がはっとする。額から脂汗が滲み出ていた。

「……あ! へぇ、すいません。いつもありがとうございます」


『叡智』の凶悪な加護が、男の脳を侵食してきていた。


(――余計なことを考えるな。今は奴を相手にすることだけ集中しろ)


 足の裏を床板に押し込める。

 その力で、床から出張った釘が男の足裏を貫いた。

 痛みを意識し、自我を揺り起こす。


 釘は、加護から少しでも逃れるため、あらかじめ床板に打ち付けていたものだ。

「お代、確かにいただきました。そんじゃごゆっくり……」

 言葉を絞りだし、懸命に笑顔を作った。

 しかし、同行している女は怪訝そうな視線を傷の男に向け、リファールに耳打ちする。

 

「リファール様、あの方、なんだか変ではありませんか? それに、強そう……。笑った顔も怖いし、とても宿屋の店主じゃあないみたい」


 女の言にどきりとする。一刻も早くリファールの元から離れたい衝動が、傷の男を襲った。


 万が一にでも計画が露見するのであれば――。

 痛みと焦りが、傷の男の頭を駆け巡る。ここで仕掛けてしまうべきか否か。逡巡が焦りを加速していった。

 だが――。


「はは、そういってやるなよ。ここのオヤジは……確かに顔が怖いけど、サービスがいいんだ」


 襲い掛かる寸前まで覚悟を決めていた彼を止めたのは、リファールだった。


「心配することないさ。このおっさん、昔は冒険者やってたって聞いたことはあるけれど、レベルは俺のほうが断然上なんだから。それにああ見えてあのオヤジ、ステータス上は商人だし」


「レベル? ステータス?」


「あー……こっちの話。気にしないでいい。それより飲みなおそう」


 リファールは首をかしげる女を誤魔化すように、腰を抱いて階段を登り始めた。

 


 二人が階段を登りきり、部屋の扉を閉めるのを音で確認する。傷の男は、長く息を吐いた。汗をぬぐい、動悸を落ち着ける。


 襲い掛かる寸前でどうにか止まったことに安堵し、改めて『叡智』の加護の恐ろしさを実感していた。

 近づくと平静を保つことが難しくなってしまう。感情さえも増幅し、思考の揺らぎが抑えられなくなる。

 

 

 しかし、近づかなければならない。そうでなければリファールを倒せない。


 どれだけ精鋭を募っても、魔術で掃討されることは想像に難くない。

 食事に毒を盛ることも考えたが、酔いに耐性がある様子から効果は薄い。


(やはり、一筋縄ではいかんな。だが――)

 

 彼に与える毒は、別に用意していた。

 その毒が、大魔導士を蝕んでいることを、彼は確信していた。






 夜も更け、夜明けの近くなった頃、ギシ、ギシ、と木の擦れる悲鳴が宿にかすかに響いてた。

 律動的に鳴る軋みは、かすかに漏れる息と共鳴し、汗となり床に落ちる。


 その音は、闇夜の中、上下に動く男から発せられていた。


「……ふっ」


 傷の男は片手を床につけ、肘を曲げる。分厚い胸板が床につく寸前、片腕の力のみで巨躯を持ち上げた。

 息を吐き、また腕を曲げ、伸ばす。

 それを何度か繰り返すと、逆の腕でまた同じ動きを始める。


「……ふっ」


 準備を全てを終えた彼は、あまる時間を鍛錬にあてていた。


 人間には限界がある。

 どれだけ自己を鍛えようとも、人が魔物になることはなく、どれだけ真摯に術を磨こうとも、万物を創造する神にはなれない。


 しかし、それらに近しい力を――人を優に超える力を持つ者がいる。


 対抗できるはずはない。

 それを承知の上で彼は自身を鍛えていた。


 過去の自分よりも強くなるために。

 今の自分よりもさらに強くなるために。

 強くなることでほんの一瞬でも、彼らを出し抜くことができると信じて。


「ふぅ……」


 朝を告げる鳥の声で、空が白んでいることに気づいた。

 鍛錬を終え、全身から昇る湯気を井戸から汲んだ水で流す。


 掃除を開始する。いかにリファールを打倒するために用意した店であれ、清潔に保つことを忘れることはない。店内を美しく保つのは、彼の性分でもあった。


 頭のもやは、変わらず晴れることはないが、床を磨くことで少しずつ気分は変わっていた。



 掃除が終盤に差し掛かったころ、どんよりとした負荷が、頭にかかるのを傷の男は感じた。


 上階から声が聞こえる。どうやら魔導士リファールと、彼と一夜を共にした女が目を覚ましたようだった。


「私、不安でならないのです」


 上階から、徐々に声が近づいてくる。傷の男は掃除を続けながら、その声に耳を傾けた。


「お聞きになられているかとは思いますが、魔王があらわれる預言だなんて……。私のような駆け出しでは、きっとなすすべもなくやられてしまうでしょう」


 傷の男は手を止め、声のするほうに向く。薄手の寝間着を着た女は、怯える様子でリファールに腕を絡めていた。


「はは、大丈夫大丈夫。そんなやつ、俺が倒してやるさ。……もし心配なら、俺の屋敷に住んでいい。防護魔術も完璧だし……毎日会えるし、さ」


 対してリファールは眠そうな顔で、笑みを浮かべていた。


「もう、そうやって何人もお屋敷に呼んでいるのでしょう。私にだってそれくらいわかっています」

「すねないでくれよ。俺はみんなを愛さなきゃいけないんだから」


 リファールは女をなだめるように髪を撫でていた。

と、傷の男に気づき、手をあげて笑う。傷の男も頭を下げて挨拶を交わした。


「おお、オヤジ。朝飯を頼む。ここはホントいい宿屋だぜ。俺の好みっていうかさ」


「へぇ、そりゃありがたいことで。掃除もおわりますんで、そちらで待っててもらえませんかね」


 近づいて来たリファールと女は、男に示された席へと動く。



 ――リファールが、傷の男に背を向けた。



 男は覚悟を決める。持っていたモップの柄を手放した。

 カラン、とモップが床に倒れて音を生む。

 倒れてしまった柄を拾い上げ、リファールの眼前に迫る。


「……ゆうべは、ずいぶんお楽しみでしたね」

「ん、あぁ、まぁな」


 微笑む傷の男につられ、笑顔を返すリファール。

「あんたがその手の冗談言うなんて珍しいな」


 傷の男は笑い、頭を掻く仕草で右手を後ろに持っていった。リファールが背を向けた一瞬のうちに取りつけた腕輪が、見えない位置に。


「そりゃなんたって――」

 男の目は、リファールを見つめる。警戒を完全に解いた、青年の瞳をねめつけるように。


「――それが貴様の」


 毒は完全に回っていた。

 彼が時間をかけて用意し、異界人リファールに仕込み、蝕んだ毒。



 ――信用という名の毒が。



「この世界で最期の夜になるのだからな!」



 頭の後ろから現れた右手には、青黒く輝く腕輪が付けられていた。

 男の異様に太い腕が伸び、リファールの首を掴む。


「――!」


 首を掴むと同時、すぐに逆の手で口をふさいだ。

 空気を吐くことで生まれる振動。音こそが魔術発動のカギとなる。


 簡略詠唱でさえ息を吐かなければ発動しない。


 喉と口をおさえられたリファールからは、ぐ、といううめき声すら発せられなかった。

 防御術式すら展開させる間もなく、傷の男の行動は完了する。


「開け! 扉よ!」


 声を発すると同時、腕輪が黒い煙を吐き出した。それはリファールの頭を覆うように渦を巻く。


 突如起こった不測の事態に後れを取ったリファールは、頭を振り、腕を押して必死に抵抗し始めた。だが、リファールの頭部は、青黒い渦の中に沈められていく。



 リファールをつかみ、渦に沈める。


 それだけの行動のために何か月も前から――この店を買い取る算段や資金集めまで含め、膨大な時間をかけた。


 この、一瞬のためだけに。

 すべては、世界を乱す者、転生者を還すため。


 掴んだ手を押し込める。だがリファールと同衾していた女の放った魔術が、傷の男の首筋を切り裂いた。大量に血が飛び散るのをいとわず、男は渦に青年を押し込む。

 しかし女は、わめきながら男のわき腹へ剣を突き立てた。


「くっ!」


 駆け出し冒険者の魔術や体当たりで揺らぐほど、傷の男は消耗していた。血も多く失い、視界が鈍り、膝をつく。


 揺らぐ視界の中に映った右手。そこにはめられた腕輪にヒビが入っていた。

 

(しまったな……)

 

 リファールに対抗するために用意した腕輪だったが、負荷に耐えられなかったようだ。


 短縮詠唱にも匹敵する速度を出すのは、あらかじめ魔術が施された魔術装備のみ。決められた詠唱は必要だが、短くて済む。


 しかし用意した腕輪には、刻まれた魔術に耐えられるほどの強度がなかったようだ。


(あと何度出せるか……)


 霞む目で、リファールをとらえる。女が抱きかかえ回復を試みようとしていた。


 万事休すというところで――女が悲鳴をあげた。




 鼓膜を切りつける声。

 その瞬間――傷の男の思考が、はっきりとしたものへと切り替わった。


 リファールの『叡智』の加護が失われたのだ。


 鈍る両の眼に映るリファールの姿は、美貌の魔導士ではなく黒髪のさえない男となっていた。


 その姿を確認した傷の男は、力を振り絞り、叫んだ。


「それが貴様の真の姿だ! 大魔導士リファール、いや異界人『タカアキ』よ!」


『タカアキ』と呼ばれた男は、鏡に映った顔を触りながら絶望する。

「お、俺の顔が! メイキングに三日もかけたのに!」


 リファールであった男の放った言葉に特に反応せず、言葉を並び立てる傷の男。


「もはや貴様には何の力もない。借り物の力はすべて消え失せた」


 知識量や文明レベルの違いはあるだろう。だがこの場でモノをいうのは、身体能力。もはや普通の人であるタカアキは傷の男に対抗できない。


「嘘だ! そんなことがあってたまるか!」


 必死に手をかざし詠唱をする。

 そよ風すら起きず、自らの手のひらを眺めるタカアキ目には、涙が浮かんでいた。

 青き風の魔導士と呼ばれたリファールの姿も、力も、なにもかもがなくなっている。


 姿を元に戻され、魔術すら構築できなくなってしまった。


「貴様ら異界人には魔術は使えん」


 音を鳴らし、リズムを刻むことで発動させる魔術も存在する。

 魔力感知能力のない亜人種が使う外法の術だ。


 彼がもし、この世界の魔術体系を侮らず、与えられた『叡智』に頼ることなく真剣に研究に取り組んでいれば、それを応用し、事態を一変させていたのかもしれない。


 あるいは彼が、不用意に外泊などせず、防護魔術の施された自宅にいれば。



 傷の男は夥しい量の血を流しながらも、毅然とタカアキのもとへ足を運ぶ。


 腰を抜かしているのか、タカアキは立ち上がることもできず、腕の力だけで後ずさるばかりだった。

「来るな! 来るなよ!」


 タカアキは剣を取り出した。しかし、何度も落としては拾っている。指が震えて力が入っていないのだろう。


 傷の男は、タカアキに近づくと再び腕輪の魔術を展開した。

 黒い渦が、怯える男を包み込んでいく。


「これはなんなんだ! やめろ! やめてくれ!」

「これは……貴様を殺す術式だ!」


 負荷によって腕輪がひび割れていく。

 施した魔術は、この世界でも希少な高度術式だ。


 異界人を元居た世界へと、強制送還するための――次元干渉魔術。


 恐怖に取り乱したタカアキは、渦を手で払いのけるよう腕を振り回しわめいた。


「巫女! 救いの巫女! 聞いているだろう! この仕打ちはなんだ! この男を止めろ!」


「もういない」

「何……?」

「そんなやつはもういない! この術式もその女から奪った」


 リファールであった青年、タカアキをこの世界に呼び寄せた巫女。


「あんなものは救いの巫女などではない。自分の世界を守るのは自分たちだ。たとえそれで滅びを迎えるのだとしても、最後まで自分たちの力で抵抗するべきだ」


 異世界から呼び寄せたものに世界を救わせるという、邪教にも似た集団。

 傷の男は何年もかけてその団体をつぶして回っている。

 タカアキ、という名もその集団から得た情報の一つだった。


「だから、貴様らは必要ない……」


 男は右手を掲げた。太く、傷だらけの指でタカアキの顔を締め上げる。

 渦が大きくなる。抵抗するタカアキを力づくでその中に押し込めていく。


「イヤだ! 戻りたくない! 俺はこの世界で生きていきたいんだ!」


「黙れ! 元居た場所に帰れ! 自分の世界で生きろ! ――もうこの世界に干渉するな!!!」


 男は激昂し、咆哮する。その叫びはタカアキの声を上塗りするように大きく、力強い。


「お前! お前だけは絶対許さねえ! 俺の居場所だったこの世界を奪うお前を!!!」


 かつて大魔導士と謳われた青年は、元の顔がわからないくらいに顔を歪め叫ぶ。

 喉を潰したのか、口の端から血を吐き赤い泡を出しながら必死に吠えた。


 

 この王国中へと届くほどの怨嗟の叫び。

それはまるで呪詛のように、傷の男の耳朶を強くうった。

 

 対し、彼は、怒りを孕んだ声で静かに言い放つ。

「さらばだ」


「俺は、俺は――!!!」


 渦は収縮し、完全に消えた。タカアキの唸りも、もう聞こえない。


 

 肩で息をする男は、倒れた椅子や清掃具を静かに直す。男の腹部から垂れた血が、床を赤く染めている。

 流血する傷を手早く縫合し、治療術をかける。血はとまったが傷跡は残り、痛みはまだ続くだろう。


 彼はしかし顔もゆがめず、傷跡を布できつく縛るだけだった。


 一部始終を見ていた女は、事態が飲み込めないのだろう、呆然と座り込んだままだった。

 男はそちらに一瞥もくれず、片づけを済ませると宿屋を出た。


 宿の外には息を切らした警邏の兵がいた。

 騒ぎを聞き、駆けつけたのか、息も絶え絶えだった。


「貴様はここの店主か? 何やら騒々しいと聞いてな」


 傷の男は問いには答えない。


「その傷、ただ事ではなかろう。中で何があった! 答えよ!」

 

 満身創痍の男は、傷だらけの手で兵を押しのける。

 その力は思いのほか強く、兵士はよろめいてしまった。


「関係のないことだ。お前や俺、そして……この世界にもな」

 


 朝日は、王都の民を目覚めさせるには十分な位置まで昇っていた。



 続く



 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


『叡智』―ウィズダム―

 聡明な知識を与え、周りの知能レベルを下げるフィールドを常に展開する


タカアキの願望

 誰にも咎められることのない、皆が褒めそやす世界

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