第4話

「……どういう意味よ」

で、力を見せ、息を飲む相手に

「俺の言う通りに動いてくれ。そしたら、俺たちはもうこんなことをせずに済む」と

「なんで魔力を使えるのに、こんなところで」

「準備が必要だったんだ。体も痛めてしまっていた」


「本当に、勝てるの?」

「やらなきゃ、俺らは遠からずみんな死ぬことになる」

「俺はみんなで生き延びたいと思ってる。君の力を貸して欲しい」

「……ワンダ」

「え」

「……私の名前。私はあんたらを仲間だなんて思えない。でも、あいつらを殺してやれるのなら、なんだってするわ」

「……ロバートだ。みんなにはロブって呼ばれてる」

握手

「で、どうするの?」


ここにいたらジリ貧

妹も誘い、勝負に打って出る

強化魔法をかけ、力や素早さ、物理耐性などを上げる。

みんなの武器は、共食いで死んだ誰かの骨。武器を取り上げられてるから。(油断を誘うため、自分は虎の子の、さして殺傷能力のない刃物)


奇襲、怒らせる。金目のものを壊したり、傷を負わせたり

油断した一人を運よく重体に追い込み、もう一人も負傷(予測されてたから、浅い)させる。

多少警戒しはじめた相手(大人、武器有り、相対的に強い)に、押し込まれる。も、想定内。

所詮弱い人間をいたぶる奴ら。悪趣味なことを誰かにさせ、それを馬鹿にして楽しむ奴ら。隙がないわけがない。一度格下と見なした相手が自分の優位を揺るがすことを絶対許さない。

隙を見せてやることで引き込んで(大人の高さで引っ掛かる罠で負傷させ、さらに血を上らせる)、その隙に妹に頼み説得したみんなで、骨で刺し殺す。死んでいった仲間たちの骨で。尖った骨に、付与をかけておいた。

女の子が何度も何度も刺し、そのあと泣き崩れる。それを妹が隣にいてやる。

負傷者に、回復呪文

「お、お前、なんで魔法なんて」

「この前死にかけて以来、使えるようになってた」


「これからどうする」

「こいつら(倒した奴ら)の仲間が、不審に思ってこっちに来るかも……」

「冒険者どもが、俺らを掃討しにくるかも知れない」

「街へ行ったって、俺らは死罪になるだけだ……」

「とりあえず、こいつらが残したまともな飯を食おう。みんな、腹減ってるだろ」


「腹ごしらえも済んだし、狩りをしよう。魔物を狩れば肉や魔石が手に入るし、殺すことで魔物の力を少しずつ自分たちのものにできる」

「強くなって、ここにいる全員で助け合いながら生きて行こう。いつまで生きられるかもわからないけど、それでも、最期まで足掻こう。生きよう」

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