第3話
朝方、
「いつまで寝てんだ! 起きろ! 食わせてやらねぇぞ!」
翌日から、哨戒させられたり、水を汲みに行かされたり、
「お兄ちゃん、本当に大丈夫なの?」
「ああ、もうすっかりよくなったよ」
事実、体のほうはライトヒールによって、既に十全の状態まで回復している。
多少寝不足なのは事実だが、まあ、これぐらいは問題のうちに入らないだろう。
みんな、体調不思議がってる
「あれ、目が……殴られてからずっと視界が二重に歪んでたのに」
「私も、」
女の子に仲間たちが
「おい、おい、起きれるか」
「無理だろ、昨日ですら死にかけてたし」
「いや……なんか、冷たくなってないぞ。おい、起きろって」
「ん……ここは……?」
「マジか……丈夫な奴だな」
「パパ、ママ……あれ、私……私」
再開された絶望に気づいた少女
連帯責任で殴られた
そもそも、集合場所に至るまでの道は狭いうえ入り組んでおり、距離自体だって呼ばれてすぐ辿り着けるような短さ距離でもない。
点呼がいつもより早かったのは、単に憂さ晴らしのためだ。
「ここは魔物が巣食う山だ。逃げたところで食い殺されるか、踏み殺されるか。まあ、女だったらゴブリンに捕まりゃ多少はマシなんだろうが、助け出されたところで縛り首は免れねぇだろうな」
「そう考えれば、俺らは実に優しい男たちじゃないか? 山で行き場のない可哀想な子供たちに飯を食わせ、仕事をやり、寝床まで与えてやってるんだから。こんだけ善行を積みゃあ、天国行きも間違いなしってもんだぜ」
「ぎゃはは、ちげぇねえ!」
朝、さっさと仕事
理不尽に暴力を振るわれたり(女の子、常にターゲットにされてる。他の子供のことも親の仇呼ばわりで、食事のときなど「食うな!」「どうせお前ら、あのときわかっていたんだろ! 教えてくれていたら、私は……っ」
モリィ「お、落ち着いて、ね?」
「うるさい!」と
と。険悪な感じに)
騒いだせいで、連帯責任で全員殴られ、踏みつけられる
女の子に再び回復呪文をかける。少し余裕が出てきた感覚
試しに身体能力の強化を使うと、覚えることができた
仕事中の動きは全て、魔力制御のトレーニングとして活用した。
常に魔力の巡りを意識。呼吸すら、胴の筋肉がどのように動いているのか確かめながら、魔力の流れを作り、作用させることを考え行う
みんなが寝てるときは、どこかを痛めた奴の治療を不自然じゃない範囲で(女の子、いつも生傷が絶えない)これも、魔力の鍛練に繋がってる。
率先して仕事をする主人公に、妹がわざわざ同行し
「お兄ちゃん、最近どうしたの?」
「どうしたって?」
「病み上がりなのに、働きすぎだよ。みんなも心配してるから」と
この子、本当にいい子だよな。僕にこんな身内がいて、いいのだろうか。
「大丈夫」と告げ、ここで再び余力ができてきた感覚。他人へのバフを覚える。
試しに、同じ子供たちにバフをかけると、楽そうに仕事をしてる。成功。少しずつ、自分の力も上がっていってる。
「最近のお前らは頑丈でいいな」と、皮肉「その調子で働けよ。死んだら共食いの餌なんだからな」と
あとは付与や強化(部屋の隅にある人骨を見て)
水汲み中にこっそり魔物を狩り(弱い魔物だが)、魔石を取り出し骨に穴を空けて付与を行い、使えることを確認。また、尖った枝など罠も
生傷が絶えない女の子に接触
この子はここに来て日が浅い。この理不尽な状況に慣れておらず、まだ反骨心もある。
他のメンバーを信用してないわけじゃないけど、みんな長く続く日々のせいで、既に諦めが染み付いてしまっている。
盗賊たちに胡麻擦ってる奴もいるし、密告の可能性だけは減らしたい。
「なに」
「仇を討ちたいか?」
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