第2話 『ぼのぼの』

みなさま、ごきげんうるわしゅう。

きつねのきょんでありまする。


このたびは、不思議なしまに住む、ぼのぼのという名のらっこの子どものお話にてございまする。


いがらしみきお様の描かれたお話、『ぼのぼの』。


ぼのぼのの住むしまにはたくさんの生き物が住んでおりまするが、

なんとも変わったものたちばかりにてございまする。


わたくしめが『もりのへなそうる』を楽しげに見ているのを、

にゃん丸くんが通りしなに見かけ、

「きょんちゃん、これ読んでみて。好きだよ、きっと」

そのように申して、わたくしめにすすめてくれましたる本にございまする。


なんと申しましょうか。

島の住人じゅうにんたちは、けもののような、人のような生き物たちにてごさいまするが、

けものでも人でもなく、さりとて我らのようなあやかしともまた違う、おとぎ話か夏のの夢のごときものたちにございまする。

それが、やることなすこと、理にかなっているような、いないような、

ゆうもらすというのでございましょうか、珍妙なことばかりするのでございまする。


なんともはや、これが不条理ふじょうりともうすものでございましょうか。


見ていて飽きず、また考えさせられることもあるお話なのでございまする。


いじめられるシマリスくん、いじめるアライグマくん。

そしてふたりを取りなすぼのぼの。


そのように喧々囂々けんけんごうごうとしながらも、

ぼのぼのとかれらの三人は、周りのどうぶつたちを巻き込みつつ、共にお話を続けてゆくのでありまする。


まったくもって、奇妙な三人の仲なのでございまする。

仲の良いわるいをこえた仲。


なんなれば、

それが友と申すものでございましょう。


仲良きばかりではない、けれどもそのつながりが切れることなく続いてゆく縁。


人同士、あやかし同士のえにしもそのようなものに思えまする。


猫又、たまさまでありましたらば、「腐れ縁(笑)」と申したことでございましょう。


ねえさまとたまさまとは、思い返しますと、そのようなえにしにてございました(笑顔)


わたくしめとにゃん丸くん、そして友ぱいろんも、そのように続いてゆくのでありましょうか。



−感想と解説−

ぼのぼの、当時すごいウケてましたね(笑)


当時、晴海のコミケ会場でパロディがいろいろ出ていて、夢中で買いあさった気がします。

ぼのぼの銀英伝、ぼのぼのFSS(ぼのぼのだけでなく、ムーミンFSSも買いました)、そしてげのげの(ある同人作家さんが、自分とサークルの仲間をパロディにしたぼのぼのマンガ)

↑ぼのぼのオープニング、「森は楽しい…」のパロディ。

うろ覚えですが、


「修羅場は楽しい、修羅場は楽しい。

「原稿を書く音が聞こえる、原稿を書く音が聞こえる。

「原稿を破る音も聞こえる。

「原稿を破る音はどうするんだろう。これからどうするんだろう。

「修羅場は楽しい、修羅場は楽しいったら。

「そんなわけ、ねえべが!!」


こんな感じの修羅場をちゃかしたセリフ、

これが好きでねぇ(笑)


当時、自分が同人原稿書いてる修羅場の時には、このセリフが頭を駆け巡ってましたね(苦笑)



ぼのぼの…、自分が読んでいた頃から何十年も経ちましたが、

未だに人気があるお話のようですね(笑)


まだ同人誌のパロディネタとして使われていることを、最近になって知りました(苦笑)

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きつねのきょんの感想文 みなはら @minahara

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