別れ 7
僕は女子寮の近くの待ち合わせ場所へ行った。
彼女は僕を待っていた。
それは驚くべきことだった。
何故なら、彼女は今までに、先に来ていたことなぞありはしなかったからだ。
それで、僕は優しく聞いた。
「長いこと待ったかい?」
「ううん。今来たとこよ」
彼女はそう言って、僕の顔を見上げた。
彼女はセーターとスラックス、髪を真ん中で分け、後ろで水色のリボンで結び、うっすらと化粧をして、薄いピンクの口紅をつけていた。
半ば開いたくちびるは、妙に男心を誘った。
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