別れ 6

彼女が転属して一ヶ月ほど経った頃、僕は交換室を呼び出した。


「田中さん、君の写真をくれないか?僕は1枚も持っていないんだよ」


「いいわよ」


彼女は、あっさりそう答えた。


数日後の昼休み、彼女は技術課へやって来て、僕に写真を手渡した。


袋を開けて見て、僕はびっくりした。


1枚だけだと思っていたのに、2枚寄越すなんて、一体どういうつもりなのかと僕は考えた。


ひょっとすると、彼女は今でも僕に好意を持っているのではあるまいかと、自分勝手な想像をした。

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