Act21.次大夫堀公園 Part3

「女心が解ってないわね。ラノベじゃないんだから、女子は頭をなでられるのを嫌がるのよ。ってか、あたしにはこれやってくれないの?」


「別料金だけど?」


「ひっどーいッ、叔父さん、カワイイ姪からお金取るのッ?」


「だから、おれはお前の叔父さんじゃないッ。それに……」


 と言って、ずぶ濡れになって倒れている芦屋満留に視線を移した。


「お前はいつまで死んだフリをしてるんだ?」


 悠輝の言葉に反応し、ユラリと満留は立ち上がる。


「もう少し霊力を回復したかったのに、せっかちな男は嫌われるわよ」


「最近よく言われる。だから、こう答えてる。


 お前になら、いくら嫌われたって構わない、むしろ絶対好かれたくないってな」


 お互い睨み合う。


「朱理、御堂と一緒に行け」


「でもッ」


「安心しろ、おれは負けない」


 刹那が朱理の手を取った。


「行こう、永遠。叔父さんの邪魔になるわ」


 後ろ髪を引かれながらも、永遠はその場を離れた。


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