第23話
魔力的な面で満身創痍な智哉を放置して歩くこと数分。言われた場所にいたのはリンネさんと……なんかよく分からない黒いモヤ。夜だから見えにくいな。リンネさんは膝まづいて?何か話してる。……何してるんだ?
「──むぞ。我々の、──の──の─めに。」
「了解────。主で─る───の為に。」
……ちっ……ここからじゃよく聞こえない。何せ俺はどこにでも居る凡人。聴力が高かったりなーんて才能は微塵も無いわけで──足音。とりあえず偶然を装って出ていくか。
「あれ?リンネさん。どうしたの?」
「──ッ!?」
「ちょっ!?一般人に刀向けんな死ぬっ!」
「……貴方だったのね。そう言ってくれればいいのに。」
「……はぁ。まさか偶然歩いてたら偶然あなたを発見したってのに……」
「──それはそれとして
「実は──」
割と鬼気迫る顔で刀振ってきやがったリンネさんに事の経緯を説明し──ようとした瞬間、またもやリンネさんが刀を振ってきた。……なんなの?俺なんか変な事したっけ?
「……なるほどね。大体状況は理解したけど……貴方は丘があった場所まで行って。」
「え?」
「いいから早くッ!私じゃ太刀打ち出来てもジリ貧になるの。あの摩訶不思議な力があればきっとどうにか出来るはずよッ!」
「……うい。そこまであれは万能じゃ無いけど了解。他でもない
……あぁ、なんで今日はこんな走るんだろうなっ!まじで吐きそうなんだが……畜生ッ!
最終章は託された 台所醤油 @didkrsyuy
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