第1章 第3話

第3話 賭け


あれから2ヶ月程経った頃。俺たちは中間試験を終えていた。もちろん俺の成績は最悪。


君…はぁ…

俺…どした?

君…赤点1個取った…

俺…1個なら上出来でしょ。俺なんて7個よ?

君…ほとんどじゃん笑

俺…俺は再試験の帝王だからな笑


俺たちの学校では赤点者には再試験が行われる。そこで合格点を取ればなんとか単位はもらえるというものだった。


君…バカだな〜笑

俺…君だって赤点取ったじゃん。同類だ笑

君…(俺)と一緒にしないでよ〜!笑

俺…ようこそバカの世界へ笑

君…あ、じゃあさ!

君…再試験の点数で勝負しようよ!

俺…望むところだ。俺は帝王だぞ?

君…負けたらサーティワンね笑

俺…絶対負けないわ笑


正直なところ、この勝負の勝敗なんてどうでも良かった。君と2人で出掛けることができることが確定したから。


数日後


君…バーカ!バーカ!笑笑

俺…バカって言う方がバカなんだよ!


俺はもちろん負けた。


君…今日の放課後サーティワンね笑

俺…何個でも食えよ…


放課後


君…どれにしよーかなー笑


君がアイスを選んでる姿が可愛くて、俺は自分のアイスを選んでる余裕なんてなかった。結果俺はチョコアイスという無難な選択をした。


君…うま〜!

俺…それはようござんしたな。

君…そっちのチョコ一口ちょうだい〜

俺…いいけど。


君は俺のアイスを奪った。その後の君の一言は今でも忘れない。


君…私チョコアイスそんな好きじゃない〜笑

俺…じゃあなんで食ったんだよ!

君…私ならチョコ選ばないね〜笑

俺…俺の声聞こえてる?笑


その後。俺たちは近くの展望台で談笑していた。


君…え、あの2人付き合ってたの!?

俺…知らなかったの?結構有名だったはずだけど。

君…それって片思いで終わったって聞いた。

俺…いやいや。あいつらはできてたよ笑


1時間後


俺…この間まで付き合ってたやつがやばいやつだったんだよね笑

君…どうやばかったの?

俺…2人で家で勉強してたらさ。いきなりパンツ脱ぎ出して1人でしてたの笑

君…え、やば…

君…そういうことする人っているんだね…

俺…俺も初めて見た笑


1時間後


俺…君って野球好きなんだ〜

君…巨人ファンだよ〜

俺…キックベースなら俺でもできるんだけどな〜笑

君…あれはほぼサッカーじゃん笑

俺…いやいや。立派な野球でしょ笑


気づいたら終電間際になってた。俺はこの時時間が止まってしまえばいいのにって本気で思ってた。君と話していると本当に楽しくて、君の笑顔が見たくて、一緒にふざけあいたくて。でも時間は止まらなかった。

そのまま君は笑顔で家に帰った。

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