時の道の景色の中を

姫亜樹(きあき)

時の道の景色の中を

竜のような雲が

オレンジ色に輝く

暮れゆく空の下

ぼくは二度と歩むことのない

道をゆく

太陽が山の影に隠れ

安らぎの月の光が

ぼくを包んでいる

だけど

ぼくは休むことなく

周りの景色に

思いを巡らせることもせず

がむしゃらに

前へ前へ

不安に背を押されながら

走って行く

周りの雑音に惑わされて

欲しいまま欲のまま

自分で考えることなどせず

道を走って行く


ある日

最悪な状況に

陥った時に

自分が道を

誤ったと知る


ぼくが欲しかったのは

高級な車や高性能なTVじゃない

自分にしかできないことや

自分にしか造れないものや

安らげる場所・・・


戻ることのできない

時の道なのに

ぼくは何も考えず

進んできてしまった


でも気づいたのなら

ここからはじめよう

急には変われないかもしれないけど

ここからはじめよう

自分が本当にしたいことを探して

周りの雑音に流されないように

注意して

今度はゆっくりと

景色を確かめながら

この道を歩こう

ぼくの心の中の太陽が待つ

明日を目指して

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時の道の景色の中を 姫亜樹(きあき) @Bungo-2432Da

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