第14話 王様への贈り物
これは遠いところにある国のお話です。
その国の王様は、それはそれはわがままで強欲、その上ものすごくケチで有名でした。
その王様が1週間後に50才の誕生日を迎えることになり、お城には国内外の各地から贈り物を積んだ馬車や荷車が毎日行列をこしらえています。プレゼントの大好きな王様は、遠くまで続く行列を見て大喜びでした。
明日が誕生日という日になって、ようやく城下の人びとを代表して贈り物を届けることになったピエールのお城に入る番です。
滅多に入ることのできない城内は、大きな石がいくつも積まれ、見るからに頑丈そうです。そしてあちこちに無数の兵隊や門番が警護をする姿も見られます。
ピエールはいくつも階段を昇り、目の前にある大きな扉の中に入ると、そこにはものすごく大きな広間があり、壁も天井も豪華な飾りや見たこともない絵で飾られていました。
大広間の両側には山のように贈り物が置かれており、いちばん奥の玉座には黄金の冠を被った王様が訪問客ひとりひとりに話しかける姿があります。いよいよピエールの番が近づきました。こんな近くで王様を見るのは生まれてはじめてです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます