第9話 有頂天
猿田さんのお陰で、売上も安定してきて、他のお客さんも結構付いてきたので、調子に乗っていたとき、ついにいつものおネエの酔っぱらい店長があんたそろそろバックも出切るでしょって言われて、はいと答えてしまって、ついにお尻もやれる事になった。そして、その日指名ついたお客さんについにやられてしまった。まぁ入れられるだけで何にもしなくて良いやくらいしか思ってなかったから、こんなに痛いものだとは思わなくショックが大きかったが、他の子があまりしない分さらに稼げるし、この頃から猿田さん一週間で二回ロングとかしてくれるようになり、飲む前にご飯もつれていってくれ、好きなものを好きなだけ食べさせてくれたりだったので、痛いのはちょっとだけなので我慢できた。猿田さんは本当は口でとかして欲しいみたいだけど、ちょっと嫌そうな顔すると無理しなくて良いよって、あんまり何も出来ないボーイアピールで凄く優しくしてくれたので、相変わらず楽だった。
もちろん、入れたり入れられたりは出来ないって言っておいたから、してこないし、なんかやられると恥ずかしいですと言えばそこで止めてくれるので、正直良い客を捕まえたとしか思えなかった、あまりにも自分が無防備でホテルとかで財布とか机に置き放しとかすると、危険だからそういうのやめなって、おしゃれな鞄買ってくれたり、なんかある度に色々プレゼントしてくれたので、何度も書くようだが、調子に乗ってしまった。
ある時。猿田さんが良く連れていってくれるバーのマスターと話しをしていた時に、そのマスターが売り専で指名した時に、ボーイが咥えるのも出来ないですと言ってきたので、激怒してあなたの仕事でしよって、無理矢理やらせてわって啓太君はちゃんとするわよねって言われて、普通にもちろんですよ。って答えてしまった。
その瞬間にあきらかに猿田さんは機嫌が悪くなったそうだが、俺は気づかず、その日も手で適当に抜いて終わった。
僕はこの街で生きていく。 新田亮 @keisukenagata
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