どれが本物なのかわからない。
「見つけた」にゾッとしました。
イベントへの参加ありがとうございます。
編集済
最後の数行で物語の真相が明らかになる短編
から来ました。
ご参加ありがとうございます。
これは3つに物語を分けたのが読者にとても大きな心情の変化をもたらす素晴らしいスパイスになっているなと思いました。
紹介文に書いてあった設定が自分と全く同じ偽物を見つけるという面白い設定だったので吸い込まれる様に読み始めましたがさらに面白いのは作中で明らかになる設定で、偽物は本物になる為に時間が経つにつれ記憶が鮮明化し、逆に本物は記憶が薄れる。そして時間が経ち過ぎると本物の自分は居なくなってしまうというのが更に物語への緊張感を増幅させていました。
そして、2話目の最後に自分の腕を掴まれて見つけた。と言われた時は思わずあっ、となりました。
そこで考えられた説は本物が偽物に乗っ取られた、というのと今まで本物と思っていたのが偽物で追っていた偽物が本物だったという2つでした。
そして3作目の序盤ではどちらとも取れるような描写でしたが、最後の2行でどちらの説も崩す様な展開が描かれていました。
ドッペルゲンガーは2人だけなのか?
だとすると父は今でもお互いに追っている筈だからそうではない。
では何人いるのか。
"本物"はそこにいるのか。
逆に全員が"本物"なのか。
父は"本物"なのか。
一体誰が、何をもって本物なのか。
というような解釈をしました。
考えれば考えるほどそこから出れなくなる。
そんな作品だと思いました。
最後の「見つけた」でめっちゃ鳥肌たちました!素晴らしい作品です!