第11話 ゴブリンキングの暴走 後編 でもエピローグがまだだよ~♪
クロイツは揺れる感じで手刀のように左右に軽く身をよじりながら腕を振る。
あちこちに目に見えない刃が飛んでいるかのように、眷属達を切り刻んでいく・・・・
あいつこんなに強いんだ、ここ全部任せてテータイムを満喫したい!と、思うわし・・・許さないよねそんなの。
玉座までの早いこと早いこと、ゆっくり着いていく。
『少しお待ちを。』とクロイツが言うので。
玉座の間の扉前で、メアリーと正座で紅茶を飲む・・・・いいのかこれで?
眷属をあっさりと倒したクロイツ。
魔神と向かい合うクロイツ。
剣を抜く魔神、その魔神の前でゆらゆら動きを始めるクロイツ。
切りかかる魔神、どうやら武闘派か?剣の乱舞をクロイツは手刀のように腕を振る圧だけで剣を撃ち受け流す。
『ふむ。』といって魔神がクロイツから間合いを取る・・・が、クロイツはそれを逃さぬように前に出る・・・
次の瞬間クロイツは壁に縫い付けられていた。
魔神の周りにオレンジ色に光るルーン文字の剣が6本現れそれが襲ってきたのだ。
ルーン文字の剣に胸や左肩、右足貫かれなどを打ち抜かれている。
胸には3本突き刺さっている、致命傷だ!
魔神が、残心したまま。
『あっけないな。』
ん?と言う顔する魔神。
『貴様!血が・・・』
『はいっ!!』っと、勢いよく顔を上げ答えるクロイツ。
クロイツから、血は出ていない一滴も・・・
上半身をゆっくりと時計回しに動かし、壁から外れようとする。
『いったい何なのだお前は!』
『さぁ?何なんでしょうかね?あっ、ちなみに、血もありませんが・・・痛みもないんですよ。あ~でも、ゴブリンキング様の周りにいる方達の行動が荒くて痛い思いをしてますが・・・そういえば、目潰しは強烈でしたー死ぬかと思いましたよ~』と、はのつく笑いをするクロイツ。
肉と服の破れる音を立てながら、クロイツは壁からはがれ床に立つ・・・
『やれやれ、服が破れてしまいましたね~、ダニーさんにいい仕立て屋がいないか聞いて見ないといけないですね。自分でやると限界がありますし・・・』
何気ない足取りで、魔神の眼前に・・・そして、仮面全体を歯をむいて笑う口だけにして・・・
『私があなたを倒すの問題ですね~簡単そうですけど。やっぱり、ゴブリンキング様かホーリィ様じゃないと・・・』
怖気動けなかった魔神は、やっと剣を一閃したが、クロイツにはあっさり避けられる。ルーン文字の剣は刺さったままなのに動きは変化がない。いや、むしろ早くなった。
クロイツは、魔神を無視して玉座の扉を開け。恭しく挨拶しながら。
『お待たせしました。どうぞ、お入りくださいませ。』
玉座の間に入ると、なぜか本気モードの魔神にオレンジ色の光るルーン文字の剣を突きつけられて追っかけまわされるわし・・・おぃ?元気すぎないか??
しっかし、クロイツは深手おってそうなのに元気にわしらを扉のこっちに通したけど・・・追っかけられてるわしに状況の説明してくれ~
その時、外では。
セント・クロス・クラウン城から出撃した、魔法騎士・戦士たちは眷属達を圧倒し前進していた・・・もちろん、それにはゴブリンジェネラルが無慈悲なほどの突撃戦で戦線が崩されるため立て直すまもなく魔法による餌食もしくはゴブリン達の攻撃により撃破されていく。
『このまま行けば勝てるぞ!』
飛行船は、もうすぐ城に到着する。
順調だ。
これで、半島の山脈前の搾取のエリア前にアルテミス隊と投石器を持っていければ、城へ潜入する部隊の援護ができる。
セント・クロス・クラウン城では、龍脈からの魔力供給システムも順調だ。作戦も順調に進んでいる・・・だが油断はできない!計器を操作する魔道技術士達をねぎらいながらエルダース王は思っている。
そうだ、1位の魔神が直に戦場に現れるなどということがあったら・・・個人戦闘能力でそれに回るものなどこの戦場にはいない。
まず城から出ることはない魔神たちだが・・・例外はある。自軍側になぜかいる魔神ホーリィなどがそのいい例だ。
侮ることはできない。
1位の魔神は、現状を見て笑っていた・・・
『やるものだ、だがこれではどうかな・・・?』
戦場では、急にセント・クロス・クラウン城の南に出現した4つの城そして急に現れた眷属達。
さながら、今まで戦っていた敵といきなり出現した敵とに挟撃される形となる人とモンスターの連合軍・・・
さらに、城からセント・クロス・クラウン城の城下町に設置された搾取のエリア。
『さすがにひとつでは無理か。』
『なに、全部覆うまでにそんなに時間はかからんさ。』
魔神達は、搾取のエリアをかけられ搾取され消え去っていく人間を見て笑いながらそう言った。
ゴブリンジェナラルが忍者コボルトに命じて半島側の軍をまかせよと、人族に伝言を頼むと紡錘陣から横一文字の陣に切り替え防衛線に切り替える・・・実際は総突撃の陣容だ!そうでもしないとまだ止めれないほどの戦力がまだ、眷属側にある。しかし突進力の無くなる戦術はもはや相打ち覚悟の消耗戦・・・長くは続けられないが、人族が魔神の城を壊すのに間に合わなければどちらにしろ今増えた眷属達に太刀打ちできないことはきまってしまっている。一瞬にして覚悟を決めるゴブリンジェネラル・・・だが、それに反してゴブリン達の士気は高い。
忍者コボルトの伝令を聞いて、人族の魔法騎士団団長は『感謝すると伝えてくれ』と言って方向転換、魔神の城への全面攻撃、向かってくる眷族はかまうな!と命じた。だが実際には眷属を押し返せるだけの戦力は無い。魔神4人に呼び出されたおびただしい眷属の数は今まで対してた戦力の三倍以上だ。
次々と搾取のエリアを設置され、住民は北門から外にでるもの間に合わず城に助けを求め避難するもの・・・
『城に逃げ込んだものを地下に避難させよ!搾取のエリアをかけられても少しは持つかもしれん。』エルダース王は、部下に命じて現在の状況の説明を魔道技術士達に求める。
『エルダース王、現時点で魔力供給は残りわずか!』
『月食始まりました。』
『搾取のエリアがかかっていない場所はこの城周辺のみになりました。』
うむ。もはやこれまでか・・・例の娘の言っていた。作戦とやら・・・月食までもたなかったか。
『前線にいる兵に伝えよ。われらはここについえるが、この城に残された最後の魔力をすべてを、渡す。魔神を打ち倒し生き残れ!われらに勝利を!!』
『魔力放出いたしました。後数刻で、ここの全機能が失われます・・・機能が失われるのが早いか搾取のアリアに飲み込まれるのが早いか。』
魔法陣に覆われた搾取のエリアだ!城の周りに展開しているこれで終わりだ!
それを見た魔神たちはほくそ笑んでいた。
人族の作った魔神反撃の場・・・それが終わる。
だが、魔法技師はありえない現象を計器からそして監視用のゴーレムからの情報で確認していた。隣の魔法技術師をつついて状況を見せている・・・。
『どうした?』エルダース王は声をかけた。
『はい、教会のあった付近・・・強力な魔力発生!搾取のエリア内でありながら・・・さらに増大中!』
『現状変化!魔法陣発生!!ありえません!!!搾取のエリア内なんです!!!』
『立体魔法陣です!!上に六芒星、下に五芒星、中央斜めに八芒星です!中央回転しています ・・・回転に伴い。魔力さらに増大・・・。』
『月食です!!』
『何かが出現しました!!人?』
その瞬間・・・その場にいた全ての者たちが凍りついたかのように動きを止めある一点を見ていた見えない位置にいたものも何かを感じたかのように・・・
人?長い黒髪・・・黒い異国の服に長いマント・・・白い肌の男・・・一瞬花壇でもあったかのほうを一瞥した・・・
ズンッ!!
この場所を見ていたもの全てに恐怖の感情が・・・あまりの恐怖に凍りつく人々!
『何が現れたと言うのだ!!』1位の魔神がやっとそう言った。
エルダース王は、その場にくずおれてしまった。声もでない。
わしのほうでは。
わしは手足が震えているが何とか状況は理解できている。
メアリーはわしの後ろで気を失っている。
クロイツは、糸が切れたみたいにバッタリ動かなくなってる・・・仮面に顔の部位が何も映ってない真っ白だ?
ホーリィは空からおっこってきて、のどを押さえて目を見開いてもがいている。
そして、わしの目の前にいる3位の魔神は、ひざまずき脂汗を流し方から息を激しくして顔を上げることすらできない・・・武器であった剣を握ることもできない程の手の震え・・・ほっといても、存在をなくすのではないかと言うほど真っ青だ。
ん?楽になったゾ?
メアリーは、気絶したままだったが・・・ホーリィが、頭を振りながら起き上がりながら。
『聖別された?』とつぶやいた。
クロイツは動かないが、明らかに死んだ振りだ。だって、仮面に口が・・・・そっから舌が出てるからな。ホーリィに見つかるなよ。
目の前の魔神は、変化なし。
あっちはどうなってるんだろうか?
『現れた存在を過去の所見にあわせて、《闇の月の王》と呼称します!』と魔法技術師とつげる。
そう名をつけられた。その存在は・・・靴音を響かせながら、魔神の城に向かって歩いている。
カツーン。カツーン。その音が戦場のいたるところに響いている。
魔法技術師は、首をひねる。
王の誰何すいかで、答えた。
『はい、この靴音ですが・・・ありえません!!搾取のエリア内の土地は生命力の全てが奪われ言うなれば腐った状態なので、つまり・・・・ぬかるんでいる筈なんです。そこで靴音など・・・』
『それは、あの存在がこちらに干渉しているだけと言うことにはならないだろうか?』と他の魔法技術師。
『そうかもしれません。しかし・・・』
闇の月の王が、何かを言ったようだがわれわれには聞こえなかった・・・
突然わしの前にいた魔神が体をのけぞらせ、泡を吹いて昏倒しそうになった・・・靴音が聞こえるようになってから、あちこちでいろいろ起きているようだ。その後、同じ言葉を何度も繰り返していた。
『お前達に一瞬の恐怖を与えよう。』
何度目かでやっと聞き取れたその言葉。
わしらに向けられた言葉なのか?それとも・・・・
王と魔法技術師達は見た。
闇の月の王を取り囲んでいた搾取のエリア内に漆黒の瘴気が突然充満するのを、エリア自体が中から膨れたようにも見えた・・・次の瞬間、南にある魔神の城のうち一番右側の城が、漆黒の瘴気を噴出して膨張し一瞬で消滅した。キラキラと光るマナを撒き散らしながら・・・。
いくつかの搾取のエリアは消えた・・・。
闇の月の王を取り囲んでいた・・・それも・・・・
カツーン。カツーン。
響く靴音。
城の外にでた、闇の月の王・・・静寂のまま、動かぬ石像の群れのようになった戦場を一瞬眺めて、ふたつ目の城に、軽く広げた右手を向けた。そして、ぎゅっと握るそれだけだった・・・・目の前の城は一瞬で過大な手で握りつぶされるように小さな小石ほどの大きさになったそれはマナを撒き散らし消滅した。
一番左端にある城が下からブスブスとコゲ燃えている。焼けた窓から見えるのは溶岩だろうか?下から上に満たされ始めている。
闇の月の王が一瞬で視界から消えた。
だが、靴音は響いたままだ。
『どうした?消えたぞ??』エルダース王は、目の前で起きていることが信じられ無いことばかりで混乱と興奮していた。魔神を倒すなんてそう簡単にできるわけ無い・・・特に城の中にいる魔神を・・・
『いえ、反応あり!』
『どこだ?』
『右の城です!』
うろたえ恐怖に震える、魔神・・・自分の体を抱くその姿は女だ・・・女性型の魔神・・・頭には7本の大小の角を持つその魔神は・・・縦長の瞳を恐怖満たしながら、暗闇の一点を見ていた。
す~っと、白い顔と白い手が浮かび上がるように現れた・・・闇の月の王だ。右手に何か持っている・・・
右手に持つそれを、女魔神に見せて。
『これが何かわかるか。』
軽く握る。
ぐぅっ!っと、胸を押さえて苦しむ女魔神。
しばらくもがいている、それを見ながら・・・手を緩める。
慈悲をこうめをむける・・・が、そっと手にあるものを床に落とす闇の月の王。
それを動かぬ体で、目で追い続ける女魔神・・・
びちゃ!床に落ちたそれは、熟れすぎた果物のようにたいした衝撃を受けたわけではないはずだが、砕けた・・・・
女魔神は、そのまま・・・胸を押さえて真後ろに倒れた・・・
闇の月の王は、そのまま闇の中に消えていった。
外に現れた、闇の月の王は・・・
消えていくしろとその隣の、焼かれていく城を一瞥して・・・セント・クロス・クラウン城に、戻り始めた・・・まだ何かするのか?
『あれは何だ?魔神なのか?』
『いえ。』
『しいていうなら神』
溶岩を吹き上げながら消えていく魔神の城・・・消えた後には溶岩も何も残ってはいなかった。
彼らが呼び出した眷属も同時に消え去っていた。
闇の月の王は、教会のあった辺りに戻り・・・・花壇のあったであろう場所を眺め・・・・
『魔力増大、計測不能まであとわずか・・・・』
『龍脈システム復帰。』
『いや、活性化?暴走??』
『魔力、闇の月の王に供給されています。』
『各地小規模な奇跡発生!!』
『中規模から大規模に以降!!』
『魔力計測不能極大です!!』
『この、城下全てを覆う奇跡だって!!?』
『天地創造級です。』
『街が修復されています。』
『生命反応探知』
『まさか、アカシックコードからの・・・』
『全復活!!』
空から、雨が・・・
『雨か?』
『これは月からです。』
『いえ、ムーンドリップ・・・青い月の雫です』
闇の月の王は、月を見上げ・・・
『余計なことを』
町中を復活させ、花壇の白く光る小さな花を見つめ・・・闇の月の王は1位の魔神の城を眺めた・・・
城のほうがなんか騒がしくなったとき・・・メアリーを見ていたはずのホーリィが突然立ち上がったかと思ったら七色に体を輝かせながらうっとりと城のほうを見て。
『素晴らしい、こんな密度の・・・』とか言っていたが・・・・よくわからんので、無視することにする。
わしの目の前の魔神は、同じ言葉を繰り返していたが急に黙ってしまっていた。
おもむろに顔を上げ懇願するように
『頼む。私を殺してくれ。』そう言って、糸が切れたようにうなだれた・・・
もとよりそのつもりで来たのだ、わしは遠慮はしない。
寝た振りのクロイツの頭を蹴り上げ、メアリーとまだ、七色に輝き恍惚としているホーリィを抱えて1位の魔神の元に走るように命じる。『紅茶は?』とか言い出したのでさらに尻を蹴り上げる。
わしは、ぶっかき丸を振り下ろす。殺した魔神を消える前に喰ってみる。なんか覚えるかもしれないからな・・・
うむ、なんか覚えた?なんだろ??使ってみないとわからんな・・・
さて、クロイツを追っかけるか・・・
戦場では、港町を攻略していた各国連合部隊とセント・クロス・クラウン城の魔法騎士・魔法戦士。そして、ゴブリンジェネラルの部隊が合流し・・・もはや残存と言っていい常態になった1位の魔神が召喚した眷属と戦闘を開始・・・半島山脈の前の搾取のエリア前まであっさりと押し込んでいた・・・眷属達は動けないもの暴走したかのように暴れるだけのもの二別れ、まとまった行動ができないようだ・・・それも、闇の月の王の影響か?
城に突入した部隊は、回廊を走り制圧を繰り返していたが、玉座の間にはまだたどり着かないようだ。
外から、魔法・アルテミス・投石器などにより攻撃を続けるがまだ城に届いていない・・・
やっとも元に戻った。ホーリィに抱えられながら・・わしは、空を飛んでいた。
もうここまできたら、わしが元の姿に戻るかどうかは別として、人間であるメアリーを連れて行くのは危ないと言うことで、わしらで先行して乗り込むことに・・・メアリーが付いてくとうるさいので・・・仕方なくクロイツと一緒に後を付いて来るようにと、まあ、だいじょうそうなところで強欲発動してって、お願いしたわけですよ・・・もしかして、わし弱い??
クロイツにお姫様抱っこされているメアリーが、キャーキャー言ってる・・・・飛んでるわしらに追いついてくるクロイツの走り・・・早いな・・・
しっかし、胸結構あるな。体の置き場所に困る。
もぞもぞと動くと、余計に抱きしめられる・・・・困った、ある意味シロの気持ちがわかるな~あいつも、こんな気持ちなんだろうか?ただ苦しいだけなのか??
とか何とか言ってるうちに1位の魔神の城が目の前だ!クロイツは回廊と眷族に阻まれて遅れている眷族を蹴り飛ばし踏みつけ回廊の屋根を走り回るクロイツ黒い燕尾服とあいまってゴキブリ並だ!なんだかわしらから離れていってる気がするが、あいつの考えてる事は良くわからんので無視する。
巨大なステンドグラスが見える・・・ふむ
ホーリィにあのステンドグラスにわしを投げ込め・・・あそこが玉座の間なら・・・うまく玉座の間に飛び込めれば物凄い奇襲だ!それに、一緒に飛び込んでホーリィがガラスで怪我したら困ると言ったら・・・頬に両手を当て腰を振り振りと恥ずかしがる・・・もちろん、気が付くまでわしは落下してたわけですが・・・・
ステンドグラスに思いっきり振りかぶった感じで投げ込まれ・・・・
見事にガラスを砕き内部へ
お~、なんか偉そうなジジィがでっかい椅子の前で跪いてる・・・・あの魔神と同じことがここでも起きたんだな・・・そしたら簡単に倒せるかも??
着地と言うか着腹し、その後何回かバウンドした後着地っぽい。
ぶっかき丸を向け。
『お前が1位の魔神か?』と聞いたのだが・・・
『わしは、神に近しい存在のはずだ・・・そのわしがなぜこんなにならねばならん!』
おい?答えろよ。とか思ったところにホーリィ到着、すかさず一秒間に千発の魔法の槍を打ち込む!赤いハルバードも展開中だ!
1位の魔神は右手に力場の盾を展開それを魔法を防ぎ、左絵の巨大な杖を振るい空刃や雷撃をこちらに向けて打ち込んでくる・・・ホーリィが赤いハルバードで撃ち流すが、数発は魔力の盾で受け止めているようだ・・・長期戦ではちょっと危ないか?1位の魔神は・・・ルーンを唱え魔法を解き放った地域指定の氷撃魔法・・・ホーリィが庇ってくれてる、わしにダメージがないのが証拠・・・だがそれではジリ貧だ。ホーリィも呪文を唱えているが・・・魔力の盾を作るので使われている・・・わしから見ても魔力の消費量が半端ない。
戦闘ともなれば、精神的な問題をかなぐり捨ててここまで戦うか~、さすがだ。なぞと思いながら見ていたが・・・さすがに何もしないわけにはいかないので・・・参戦する。眼鏡メイドのホーリィが赤いハルバード振り回して戦う姿はなかなかに背徳的だなぁ~。ん?わし余裕ありすぎ??だって、元の姿に戻ってるわけじゃないからね。たまにホーリィに当たりそうな致命の一撃をかわりに受けたり、ぶっかき丸でそらしたりしてる・・・・だけだしな~、つまり満身創痍になってきてるのよ。・・・わし
早く状況を打開しなくては~メアリーなんとかして~
強欲ぷりーず
『全復活完了、魔力、龍脈システムの暴走ともに落ち着き始めました。』
『戦場は?』
『1位の魔神の城。まだ落ちません。』
『外部からの攻撃まるで通用していません。』
『突入班、眷属と戦闘制圧継続中。玉座の間はまだ発見されていません。』
『あれと外で戦うなんてことになれば。相応の被害がでるぞ!』
最後の魔神の城を眺めていた、闇の月の王が
『おもしろい、後はお前に任せよう。』
『龍脈システム再び暴走、全魔力が、魔神の城の一角に送られています。』
『あっ。?』
『どうした・・・』
『闇の月の王・・・消えました。』
『各地、魔力安定・・・魔神の城以外はですが・・・』
わしは、ちょっとダメージがきつすぎたのか意識を半分失っている・・・さっきの一撃痛かったなぁ~。
『おもしろい、後はお前に任せよう。』と、男の声が聞こえた気がした・・・
メリッ!何かが壊れるような音が・・・わしの目線が変わった。1位の魔神を見下げている・・・強欲は発動してないはずだ・・・魔力がわしの中にみなぎる・・・押さえきれない暴力のようなちからの渦が・・・わしの中で暴走する・・・何だ何が・・・わしは意識を失った。
ゴブリンキング様・・・魔力切れですね。さすがは、1位の魔神。ホーリィがんばりましたよね・・・。
なぜかもとの姿になっているゴブリンキングを見ながら倒れるホーリィー。
だが、ゴブリンキングの口から出たのは別の男の声だった・・・・
『お前に一瞬の恐怖を与えよう。』
それを聞いた、1位の魔神は凍りついた。
『貴様!!なぜそれを!!!』
黒々としたゴブリンキングの体の回りに6本のオレンジ色に光るのルーン文字でできた、不恰好な剣が現れた・・・それは、ぶっかき丸に似ていた。
本物とあわせて7本のぶっかき丸が一斉に1位に魔神に振るわれた・・・・一本めで力場の盾とそれを操作する右手・・・そして魔力の壁をうちこわし・・・消滅!杖で受けるも強い破壊力のせいで杖とともに左腕ごと吹き飛ばされ・・・消滅!残りをその身で受け続ける魔神・・・頭の角も折れ息も絶え絶えながら、ゴブリンキングをにらみつける。
『わしは神に近いものな筈だ!』
『神ではないからだ。』男の声はわしの体で勝手にこういって消えていった・・・・
わしが目を覚ましてみたのは、消えていく1位の城と膝枕をして上から顔を心配顔で覗くホーリィと。
『何で大きくなれたんですか?』といきなり質問してくる。メアリー
そして、ティータイムですっと紅茶の準備をするクロイツだった。
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