第2話 ゴブリンキングvsゴブリンキング
メアリーと冒険に出て数日・・・と言っても・・・ただ、次の魔神の住処に向かってるだけだが・・・メアリーたちは人間の中でも変わっている奴等らしい・・・魔神達のやっている行為や対処法なんかを探したり調査してるそうだ・・・メアリーはその下っ端で、生命力搾取のエリアの調査をしていたそうだ・・・・現場に出るのは下っ端って・・・危険すぎだろ!とか思っても見たが・・・
それと、あれから自然と大きくなることはなかった・・・本当の姿に戻りたいものだが・・・きっと赤い液体を飲むか、かぶればなるんだろう?って、メアリーが言うので、信じることにする・・・・
もちろん試してはいない・・・赤い液体が傷や疲労も回復できる効果があるので・・・試すか~とか時々思うが・・・この体は小さくてすばしっこく動けるんだが・・・・体が重い・・・
と、歩いている・・・・わしの前に、ゴブリンの集団が見えた?うん?なんだ???この間魔神を倒した時、魔神に対して一斉蜂起して戦闘開始せよ!って、命令したはずなんだが~?
なぜかかなり大きなのもいる・・・巨人か?50匹ほどのホブゴブリンにまざってそいつが目立つ・・・
くすんだ青色の肌をしたそいつ・・・・おや?どっかでみたような??
うむ、そうか。わしに似ておるのだな?・・・・おぃ!おかしいではないか!!わしは、ゴブリンキングだぞ!!似ていてはいかんだろう。。。
ホブゴブリンの群れからそいつは・・・出て来て・・・わしにこう言った。
『われは、ゴブリンキングだ。先代の城に行き・・・おのれの持っている王冠と武器を探す気でいたが、おのれが持っているなら貰い受けたい・・・たとえおのれが・・・ゴブリンキングだとしても・・・』
むむぅ~。
周りを囲んでいたホブゴブリンどもが騒いだ
『こんな太ったゴブリンが・・・王のはずない』
そう、王冠を盗んだ太ったゴブリンだと・・・思っておるな・・・ふっ、わしの偉大さがわからんと見える・・・
わしは軽くぶっかき丸を振るい・・・いや・・・・意趣返しじゃないぞ・・・・ただ、偉大さをだな・・・・
もちろん頭から地面にめり込むホブゴブリン共・・・もちろんお約束の足ピクピクは忘れない・・・愉快なやつらだ。
ぶっかき丸だ・・・・と認識した、そいつ。
吹っ飛ばされたものをよしとしなかったものは・・・・どういうことか?
そいつ自体は、わしを認めたようだが・・・
巨人のような大きさのゴブリンキングを名乗ったそいつは・・・前に出て来て・・・
『われにそれをよこせ!!』
『嫌だ!!』わしは言った。
ふむ、ややこしい
だが、理屈はわかった・・・・
わしが、生命力搾取のエリアに閉じ込められていたときに・・・・生命力を完全に失っていた・・・存在力だけで・・・文字通りであった訳だが、ゴブリンの神が、次代のゴブリンキングを作ってしまったってことだ。
まずいな、基本的に前のゴブリンキングが生きていたことを考えて・・・能力的に次のゴブリンキングのほうが高くなるようになってるはず・・・まぁ、わしより強いゴブリンキングがいるとは思えんが・・・・いや~ゴブリンの神ってのが、ものすごい適当な存在だってってのは・・・多種族には有名だとか・・・いあや、まさかね~。
『なら、倒して奪うだけだ!』くすんだ青色のそいつは言った。
いや~、そいつ持っている武器と盾・・・おい!盾とか、わし持ってないぞ!それも強そうな白銀の武器と盾って・・・
ずるいぞ!!反則だ!!我が神よ!!
・・・・・・いや、待て・・・落ち着け・・・・わし!!赤い液体が、あるではないか
あれを戦う瞬間に飲んで、元の姿に戻って一気にいけば・・・不意打ちで勝てる!!ではないか。
ふっ、さすがわし。
ということで、こっそりメアリーから赤い液体の入っている1瓶を貰い・・・
『奪えるならば奪うがいい!!お前ごときで、わしに勝てるならな』
卑怯な訳ではないぞ・・・わしは小さいままだからな・・・
『われの魔剣きらめきと鉄壁の盾で、おのれを倒し・・・われが、王となる』
言葉が終わると同時に向かってきた・・・・くすんだ青色のやつ・・・・
白銀にきらめく剣を振るうくすんだ青色のゴブリンキング。面倒なので、向こうを青キン、こっちのゴブリンキングを黒キンと呼ぶことにします。もちろんこっちの黒キンは緑色の太っちょゴブリンなわけですが・・・
バタバタ、剣の軌道を避ける黒キン。
赤い液体を隙を見て飲むそして瓶を投げ捨てる・・・
『ふっ、反撃開始だな!!ぐぉぉぉぉ~』叫ぶ黒キン
青キンの剣は無数の軌道をつくる・・・
とまって反撃に出るつもりだった黒キンが剣に当たって吹き飛ばされる・・・・
致命傷だ!!だけど、赤い液体のおかげで急速治癒する。
『おぃ!大きくならんではないか~』
はい、黒キンは小さいままです?なんででしょうか??あの時大きくなったのは、てっきり赤い液体のおかげだと思っていたのに???ほかに何かあるんでしょうか???
青キンは、剣で切り刻み、盾で殴りつける。そして、倒れれば蹴る踏むなどの連続攻撃で・・・
ダメージは急速回復してるので、緑のゴキブリが青キンの周りを飛び回っているというイメージ・・・(跡で、黒キンに起こられそうだな~)
もう、2時間位黒キンやられてるんじゃないだろうか。
周りにいる、ホブゴブリン達もご飯の支度を始めていた・・・
どうやら、ここではわたしはご飯の一部とは考えられていないようだ、もしかして忘れてるだけ?
時間的に危ないんじゃないか?やられすぎているので・・・ほら、ちゃんと傷が治らなくなってきた・・・
赤い帯をひきながら、青キンの横殴りの盾の一撃で吹き飛ぶ黒キン。
地面に叩きつけられて動けなくなった黒キン
やっぱり、新しいゴブリンキングの能力が高いって言うのは本当なのかも。きっと、神様が間違って早めに次のゴブリンキング作ってしまったとき、すぐ決着がつくようしてるんだ。
だったら、小さいままの黒キンになんて勝ち目なんてないじゃない!ひどすぎる!!!
周りにいるホブゴブリン達は、決着がつくって分かったのか、食事と酒でもりあがってる。
殺せ!コールが。耳をつんざくような声の群れ、雄たけびを上げているものまで!!
そして、私もその殺気の対象に・・・いや、おかずのひとつですか?
このままだと、黒キンが・・・・
青ゴブは、ゆっくりと黒キンに近づく剣をかざす刃渡りが大きいので一刺しで、黒キンを真っ二つにしてあまる大きさ・・・・開きにされちゃう
『負けないでゴブリンキング!』私は黒キンがやられたら私もおかずにされちゃうってことを忘れて応援した。これで最後になっちゃうかもしれないし・・・・周りの音のせいで聞こえないかもしれないけど。
ぴくっっと、黒キンが・・・・私の声に反応した。
何かブツブツ言ってる
『負けるなだと!くくくくく!!強欲だ』
青キン振り下ろされた剣が黒キンに届く瞬間それはおきた。
『その、強欲かなえてやろう!!!』黒キンは黒い瘴気を口や体のすべてから噴出した。
それを見て危険に思ったのか、間合いとる青キン
ゆっくり起き上がる黒キン・・・目がらんらんと赤く光っている。
『ぐるるるぅぅぅぅぅ』巨大な黒い傷跡だらけの怪物の姿に戻った黒キン
周りにいたホブゴブリン達は、巻き込まれるを恐れて逃げ惑い始めた・・・私もだ!
それほどに、激しい動きと戦い・・・
巻き込まれたホブゴブリン達が宙に飛ぶ・・・細切れになったりしてるのもいる。
でも、赤い液体の効果がないのに何で?それに、大きくなったのに黒キンのほうは体力回復してないのか、動きが悪い
『汝その大きさが、本当の汝か?だが、もう汝では、われに勝てない!』
青キンの白銀の剣を、ぶっかき丸で何とか防いでいるけど・・・盾で殴られ突き飛ばされて・・・黒ゴブかなり劣勢にしか見えない。
なのに、黒ゴブ?笑ってる????
黒キンののど元が急にものすごく膨らんだ。
大きく口を開け何かを吐き出す。
炎だ!!それも激しい炎!!!え?!!ゴブリンが炎を???
青ゴブは急なことに対処が遅れたのか避けることなく盾で防御・・・・だが、激しい炎は青キンの盾を焼き・・・それを持っていた左腕をも焼いたようだ。
だが、戦意を失わない!!右手の魔剣きらめきが黒キンに、黒キンは左の腕を上げてガード・・・馬鹿、切れちゃうよ・・・一緒に体も開きにされちゃう。
だが、剣は腕で止まった!え?腕に鱗が・・・・。
青キンは、なぜだ?つぶやいていた。
『昔、ドラゴンを倒して食いまくってたときがあってな、いっぱい食べてたらいつの間にか覚えてた・・・ちなみに、先のはドラゴンブレス、これは、ドラゴンスケイルだ!』
黒キンは、ぶっかき丸を青キンに打ち込んだ・・・・青キンは剣を引きガードにまわそうとするが、間に合わず・・・左手も動かない
直撃だ!!
吹き飛ぶ、青キン!!
胸を張る、黒キン!!
いままで、青キンを応援していたホブゴブリンが、いっせいに雄たけびを上げた!!ゴブリンキングが決まったからだ。
『???』青キンは、自分が死ななかったことに驚いていた
『手加減した!!』
黒キンは、青キンを立たせようとしているのか?左手を差し出す。
『貴様は、わしが死んだらゴブリンキングになれ!それまでは、ゴブリンジェネラルを名乗るといい!!そのとき、ゴブリンの神が新しいゴブリンキングを創っていたとしてもそれに打ち勝ち王になれ!!!』
戦いが終わり、ジェネラルの引き連れたホブゴブリン達とも別れた私たち・・・ゴブリンキングはおなかをさすっていた・・・・戦勝記念の大宴会があったためだが・・・・
『やっぱり、小さいままなんですね?』
宴が始まると同時に小さくなってしまうなんて・・・でも、ゴブリンキングはなぜか喜んでいた・・・食いでがある~!!って
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