松江の女 3

彼女は全てのモデルがそうであるように、身長が高く、すらりとした体をしていた。


「結婚はしないのですか?」


「本当はしたいの。でも仕事があるから、当分は無理ね」


「もっぱら、恋愛専門というわけですね」


「そうね」


彼女は小さく笑った。


笑顔が可愛い。


まもなくホテルへ着いた。


私は香港のレザー工場へ電話をかけると、新作の打ち合わせをした。


着替えを済ませ、1階の大浴場へ行くと、他のスタッフも来ていた。


ホテルのすぐ前に川があり、その川沿いに温泉街が延びていた。


新婚が多いと聞いていた。


温泉から上がると、料理が待っていた。


彼女が部屋にやって来た。


湯上がりの上気した顔をして、彼女は酌をしてくれた。

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