大阪の女 10
彼女の入院は二週間に及んだ。
僕は幾度となく彼女を見舞った。
二人の間は急速に接近し、僕は毎日を幸福感に包まれて生活していた。
彼女が退院して、一週間がたった頃、彼女から電話があり、見舞いのお礼をしたいと言った。
僕は彼女の自宅へ招待された。
彼女は弟と一緒に、旭区のアパートに住んでいた。
二人は一緒に食事をした。
そして、いろいろなことを話し合った。
僕は最初に会った時から、彼女が好きだった。
でもどうしても好きだと言い出せないでいたのだ。
彼女が年上だというせいもあり、そんなことを言って、僕と彼女との間が終わるのを、僕は何よりも恐れていたのだ。
彼女は僕のことをどう思っているのだろうか?
僕にはわからなかった。
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