熱の伝わり
熱の伝わり方には三種類ある、ってことは知ってるよね。
お風呂の水を下からあっためるとぐるぐる回って上の方まで熱さが伝わる「対流」。
フライパンの真ん中に火を当てるとへりの方まで熱さが伝わる「伝導」。
ストーブに手をかざすと触れてもいないのにほんわかと熱さが伝わってくる「放射」。
だけどこの三つの違いって、ちゃんとロンリ的に理解できてる?
ここの区別を知ってるとかなりかっこいいんで、覚えておいて。
ひとつめの対流は、熱くなったものが実際に動いてく現象。
熱くなって膨張したものは密度が希薄になって軽いから、上に移動したがるんだ。
熱くなった部分が上昇すると、その下に別の部分が転がり込んであったまり、熱くなるとまた底部から離脱し、別の冷たい部分が底を埋め、あったまり・・・こうしてどんどんと熱源周辺で交代が起こり、順にあっためられて循環する、ってシステム。
だから、これは別に熱が伝わるわけじゃなく、熱くなったものの移動と言える。
次に、ふたつめの伝導は、触れ合ってるもの同士が震えて熱さを伝えてくんだ。
最初に熱くなった部分が、ぶるぶるっ、と震えだすと、隣り合ってる部分も震えはじめ、それがそのまた隣に振動を伝えて、さらに隣へ隣へとぶるぶる・・・すなわち熱を伝えてく。
じかに触れ合ってるから、振動がダイレクトにリレーされるんだね。
最後、みっつめの放射は、まるで触れ合ってないもの同士の伝わり方。
熱くなったものは電磁波を出すんだけど、その電磁波を受け取った別のものは、活性化して(熱くなって)また電磁波を出し、その出た電磁波をまた別のものが受け取り、また熱くなって電磁波を出す、ってリレー。
もの同士は離れ合ってるんで、直接のやり取りをするわけじゃなく、媒質の相互作用(キャッチボール)で熱を伝えてくわけ。
この最後のへんは、物理学というよりも、量子力学って分野に入る。
対流は、ものそのものの移動。
伝導は、触れ合ってるもの同士の震えのリレー。
放射は、触れ合ってないもの同士の媒質のキャッチボール。
なんとなくわかった?
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