第12話【夢 一瞥】

楽観する穹にどこまでも続く未来


鳥よ。

阿呆の形相は隠し

美しい夢を追い架ける


ことに。

楽しいか

底に道はあるのか


正しくは殻の杯、持たざる者対岸に渡れず

飢餓に潰されるは

道連れを食らう番であろう


暗がりに光を充る

終いの鐘が聲を上げても

底に誰もいないてい

やつがれに思うてか


消えてしまう思い出を

この胸に掻き切って

眠りに憑き懐きたく


狂う馨りなど

とうに忘れ絞め

首括りて縄で貶める芥


埋めて埋めて埋めて

下去れば

塒に巻かれ往き

とも果てましょう


彼方と風に相成りたく

適わぬ願いなど

等に頭に

内崩された画城

ひとりよがりの泡沫


鏡の現実を凝視する

夢 一瞥

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