本作は「幻界血風譚」の外伝となっている。未読の方は是非そちらもお読み頂きたい。
種類はあれど”力”こそが秩序たる此の世界。
魔術。戦闘術。戦略。知力。財力。腕力。
もし、持って生まれた全てが”平凡”だとしたら——
本編では決して輝けなかった無名達に光を当て、瞬きにも似た軌跡を描き出す。
作者の素晴らしき技量は息も継がせぬ描写を繰り出し、「絶望の最果てへ進む」その光を我々にも追わせるのだ。
生まれ落ちた地獄。友とし今に集った仲間。そして、彼らの前に現れる”強者”。
刮目せよ、見逃すな。
選別すらされなかった無名達の瞬きを——