第4話希望そして疑問

 かなた「はい、てなわけで今日はきりもいいしここで終わります。」


 かなた「ご視聴ありがとうございました!

チャンネル登録高評価お願いします」


 俺はpart3 part4と回数を重ねる度にとある事に気づいていったのだ。

 それは、この「人生ラブゲーム」のストーリーが俺の人生とよく似ているという点だ。


 気味が悪いからこんなゲームやめよう!

と何度思ったことか

 しかしこの実況をやめようにもやめられない理由があったのだ。

 それは、いたってシンプルなとても実況者らしい理由だ。それは


 動画の評価がめちゃくちゃいい!


 ただそれだけだ今まで誰も実況してないという実況者にとってとてもありがたい状態が裏目に出たのだ。


 かなた「まあ多少気味が悪いが数字(視聴回数)がいいしやるしかないか」



 と言いつつ俺は動画の録画ボタンを押すのだった。


 かなた「はい、皆さんこんにちはKKチャンネルのかなたです。」


 かなた「今回は人生ラブゲームpart5やっていこうと思います!前回は高校生編があと少しで終わりそうだからラスト高校生編がんばろーってとこでしたねでは続きやっていこー!」


 ゲームかなた「僕には今現在気になっている人がいる。」


かなた「お?誰だ?誰だ?」


ゲームかなた「それは...」


 ゲームなこ「おっはよー!かなたくん今日も1日頑張ろうね。」


ゲームかなた「お、おはようなこ」


 そうその気になる人とはこの「川谷なこ」だ。

なこは中学自体の級友で過去のトラウマで知らない人と話すのが怖くなり友達がいなかった僕に優しく声をかけてくれた人だ。


かなた「あーやっぱそうかーなんか気になってたんだよなー友達できたーってめちゃくちゃ喜んでたもんなー」


かなた(...まあ俺もこんな感じだったな、あの時は嬉しかったなー)


ゲームかなた(俺はなこに思いを寄せていたが未だに告白できないまま高校生最後の文化祭を迎えてしまった)


ゲームかなた「もう高校終わるのになこにこの思い伝えれてない、俺はどうすればいいんだ!神様よー!」


ゲームなこ「?神様がどうしたの?」


ゲームかなた「いや、これはなんでもないんだよ」


ゲームなこ「あはははかなたくんってやっぱ面白いよね」


ゲームかなた「いや、そんな事ないよー(照)」


ゲームかなた(やべーめちゃくちゃ可愛い!早くこの気持ちを伝えるチャンスが来るといいんだけど)


 そんなことを思いながら過ごしているうちに文化祭はとうとう終わってしまった。


かなた「あー文化祭で告白するってのは王道だからいいと思ったんだけど無理だったかー」


 しかしそんな俺にもチャンスが来たのだ


委員長「かなたくん川谷さんこれの片付けを清掃委員のあなた達に頼みたいのだけれどお願いでくできる?」


ゲームなこ「わかりましたやっておきますね。」


ゲームかなた「わかりました」

(ちぇーめんどくせー早く帰ってドラコエしたかったのにー)

(いや待てよもしかしてこれはチャンスなのでは?)


 とかなたは期待を込めながら片付けをした。


ゲームなこ「かなたくん片付けも終わったし一緒に帰ろ?」


 なこの頬は夕日に照らされてなのか少し赤くなっていた。


ゲームかなた(きたきたきたー!このまま帰りながら告白するしかない)


 そうして2人は自宅へと足を進めるのだった。


かなた「はい今回はここで終わろうと思います。次回めちゃくちゃ楽しみですね!」


かなた「ご視聴ありがとうございました。チャンネル登録高評価お願いします。」


 俺は動画を撮り終えふとコメ欄をみるととても奇妙なコメントを見つけた。


「動画面白かったです!でもこのゲームどうやってもダウンロード出来ないんですけどなんでですか?」


 その類のコメントが多かった。

 なんでだろ?








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